どれくらい勉強すると、ITパスポートに受かるものか気になりますよね。
インターネットで検索してみたら、勉強時間「100時間~180時間」という数字をよく目にしました。
でも、ITパスポート試験は、さまざまな生徒・学生、もともとITに興味を持っている社会人もいれば、会社から強制的に受けることを指示された方も受験します。
また、出題範囲も、2024年は2回も変わります。(詳細は、下の記事をご覧ください。)
結局、どれくらい勉強するとITパスポートに受かるのか見当をつけるのに、勉強時間の目安は、あてにならなくなっています。
そこで、勉強時間の代わりに、勉強モデルを紹介します。
ITパスポート受験について考える資料としてお使いください。
勉強時間「100~180時間」は、かなり余裕のある表現
そもそも、一般的に言われている勉強時間「100時間~180時間」について考えてみましょう。
勉強時間「100時間~180時間」のためには、だいたい2か月~3か月間、毎日2時間程度、勉強する必要があります。
これまで、みちともは、運動部の高校生がITパスポートに合格するのをたくさん見てきました。
もし、合格に「100時間~180時間」必要でしたら、部活の試合や大会、定期考査や実力試験が頻繁にある高校生は合格できません。
勉強時間「100時間~180時間」は、かなり多めの数字だと思います。
「こんなに勉強しないと合格しないのかぁ」と思い、独学をあきらめたり、受験そのものをあきらめる必要はありません。
大切なのは、短期間に集中し、出題傾向を意識して勉強すること
当たり前のことかもしれませんが、ITパスポート合格に大切なのは、
・短期間に集中して勉強すること
・出題傾向を意識して勉強すること
です。
ITパスポートの出題範囲はよく変わっているので、他の資格試験のような、過去問題をたくさん解くことを目標にした勉強は、効率がよくありません。
また、大学受験ではないので、ノートにまとめるなど、こつこつ勉強することも、お勧めしません。
ITパスポートの場合、こつこつ勉強している間に、出題範囲が増えてしまいます。
合格までの勉強モデル
ITパスポートに合格するための、勉強モデルを紹介します。
IT知識の有無に関係なく、大学生や一般の社会人を想定しています。
高校で指導していた時の資料・経験をもとに作成しました。
ただし、すべての方の合格を保証するものではありません。
実際に見通しをつける場合には、個々の事情に合わせて時間を変更してください。
- 1日目準備
- 2日目分野・項目別学習
- 15日目年度別過去問題演習
- 20日目弱点補強
- 24日目シラバスの新しい用語問題演習
- 28日目CBT疑似体験
- 30日目受験&結果レポート(合格)
- 受験月の翌々月中旬送付合格証書受領
次から、各項目について説明します。
1日目 準備
大筋を知ってから細部に取り掛かることで、学習に集中することができます。
勉強を始める前に、勉強の大筋を気楽に見ておきましょう。
例えば、次のような手順で進めます。
- STEP1先に受験した人たちの勉強の様子を確認
- STEP2過去問題を解く目安を確認
- STEP3試験に出やすいところを確認
- STEP4シラバスのバージョンと試験内容について確認
- STEP5短期間で合格するためにやることを確認
次の記事に、勉強を始める前に確認しておきたいことをまとめています。
2日目~14日目 分野・項目別学習
短期間で合格するには、出やすい内容(用語)から順に取り組むことが近道です。
「企業活動」、「法務」などのシラバスの中分類ごとに、次の学習サイクルを繰り返します。
- STEP1参考書で基礎知識を覚える。
- STEP2よく出る用語を覚える。
- STEP3シラバスの新しい用語を覚える。
- STEP4過去問題を正解できるようになる。
次の記事で、分野・項目別勉強の順番やポイントなどを詳しく説明しています。
次からは、分野・項目別学習に示した各項目について、具体的な勉強方法を説明します。
STEP1 参考書で基礎知識を覚える。
参考書は、次のような手順で最低2回読みます。
「最初気楽に、次しっかり」がポイントです。
- 1回目時間をかけないで、気楽に読む。
- 2回目覚えておきたい部分をアンダーラインで強調しながら読む。
あらかじめ、シラバス(試験範囲)の変更点を見ておくと、効率がいいです。
参考書を読むときは、次の点に注意しましょう。
①今、読んでいる分野に、どんな用語があって、どこにまとめられているか?
②本で「ポイント!」あるいは「覚えるところ」など強調していることは、どこに書いているか?
③最近のシラバスで変更になっている点が、どこに書いてあるか?
また、参考書にアンダーラインを引く場合は、次のように内容を絞るとわかりやすくなります。
- 覚えたい用語の名称
- 特徴(類似したもの、技術との違い)
- 使う領域・場面での使い方
STEP2 よく出る用語を覚える。
参考書の多くは内容をかなり絞っているので、用語の説明が不足している場合があります。
そこで、次のように、よく出る用語を集中して勉強します。
- 1どんな用語があるか全体を知る。
- 2関係する用語との違いに着目して覚える。
次の記事で、よく出る用語について、出題例を示して説明しています。シラバス6.2にも対応しています。
STEP3 シラバスの新しい用語を覚える。
そもそも問題が少ないので、過去問題演習で、新しい用語を覚えることは難しいです。
上に紹介した「よく出る用語集」のVer.○.○の表記を手掛かりにして、新しい用語だけを、再度、集中して覚えます。
「よく出る用語集」は、新しい用語と他の用語の関連を知る場合に便利です。
- 1どんな用語があるか全体をつかむ。
- 2関係する用語との違いに着目して覚える。
また、次の記事では、シラバスの新しい用語だけをまとめて解説しています。
集中して、新しい用語を調べるときに便利です。
STEP4 過去問題を正解できるようになる。
短い時間(スキマ時間)に、分野別に問題を解いて、正解できるまで繰り返します。
正解できなかった問題だけを、時間を空けて、もう一度解くことがポイントです。
- 1分野別過去問題を解く。
- 2解説を確認する。
- 3正解できなかった問題を、翌日に再び解く。
問題が出題の多い項目・用語順、基礎的な内容順に並んでいるので、こちらの分野別問題集が便利です。
15日目~19日目 年度別過去問題演習
実際の試験と同じように出題分野を隠して、問題演習します。
過去5回分の過去問題を解きます。
- STEP1最近の年度から過去問題を解く。
- STEP2解説を確認する。
- STEP3正解できなかった問題を、翌日に再び解く。
- STEP42度目でも正解できなかった問題番号を記録する。
次の記事に、年度別に、実際の出題と同じ順番で過去(公開)問題を示しています。
一覧表に、問題ごとに、出題の項目、キーワード、キーワードについてのシラバスのバージョンを掲載しています。
自分の勉強が足りない点を見つけやすくしています。
20日目~23日目 弱点補強
問題を正解できない原因を見つけて補強します。
モグラたたきのように、過去(公開)問題を一つ一つ解けるようにするより、勉強の足りない部分を見つけて補強したほうが効率がいいです。
- STEP13~5回分の過去問題を解いた後に、誤った問題番号の記録を確認する。
- STEP2記録から見えた弱い分野を確認する。
- STEP3弱点を補強する。
24日目~27日目 シラバスの新しい用語についての問題演習
シラバス6、6.2,6.3、シラバス5の新しい用語について、集中して問題演習します。
- STEP1シラバスの新しい用語の問題を解く。
- STEP2用語の解説を確認する。(正解できなかった問題のみ)
次の記事に、シラバスの新しい用語についての問題を集めています。
28日目 CBT疑似体験
CBT疑似体験ソフトウェアを使って、CBT試験形式に慣れます。
次のサイトで、CBT疑似体験ソフトウェアを利用できます。
30日目 受験&結果レポート
力を最大限出すためには、試験直前や当日のすごし方が大切です。
次の記事に受験前の注意点を説明しました。
受験月の翌々月中旬以降 合格証書受領
合格証書は、受験月の翌々月中旬に送付されます。
証明の必要になる時期に対し、余裕のある受験が必要です。
次の記事に、受験月と合格証書の入手月(見込み)の一覧をまとめています。
短期合格のためのサプリメント
次の記事に、短期間の学習で合格するためのノウハウを整理して説明しました。
ここまで、ITパスポートに合格するための、勉強計画を紹介しました。
ITパスポートの出題範囲は、頻繁に変わっています。
短期間に集中し、出題傾向を意識して勉強することが大切です。
さっそく、勉強を始める前に確認しておきたいことを確かめることから始めましょう。
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