ITパスポート試験を受験して、「過去問題を何度もやったけど、合格できなかった」という感想を多く聞きます。
そこで、過去問題を使って学習するときの注意ポイントを5つ紹介します。
全く同じ過去問題が出ることは、期待できない。
たいていの資格試験の場合、同じような過去問題が繰り返し出題されるので、過去問題を解いて答えを暗記すればかなりの点数を取れます。
でも、ITパスポート試験は違います。
データベースに登録された数多くの問題が、試験のたびに組み合わされて出題されます。
公開された過去問題は、IPAのデータベースにある問題の一部にすぎません。
さらに、ITパスポート試験は、ICT技術の変化に伴って出題傾向がよく変わります。
クイズ形式の過去問題のアプリを使って繰り返して学習する際に、よくやりがちな、問題と答えを紐づけして覚える方法は効率がよくありません。
全く同じ過去問題が出ることは、期待できない。
過去問題と答えを紐づけして覚えない。
過去問に事例を追加あるいは削除して出題される。
令和元年秋期問5は、平成20年秋期 問20の事例の部分を削除して出題されています。
赤の実線部分は、用語そのものの説明で、同じことを言っています。
青の実践部分は、用語を使う場面、事例です。
問題文のどの部分が選ぶ用語のそのものの説明(問題の核となる部分)か、常に意識して解く癖を付けましょう。
紙に書かれた問題なら、アンダーラインを引くなどの方法があります。
ただし、試験はCBTなのでアンダーラインは引けませんが・・・
選択肢の文を言い換えて出題される。
赤線部分を比較してください。
「社内のネットワークから隔離する。」と「社内ネットワークに侵入させない」は、表現は違いますが同じことを言っています。
このような問題に対し、問題文と答えを紐づけして暗記する勉強をしていると、対応が難しくなります。
マルで囲って示したように、問題文の中で何を答えさせようとしているのか確認しながら問題を解きましょう。
問題文と選択肢の説明文を入れ替えて出題する。
下の二つの問題を見てください。
両方とも、KPIについての問題ですが、問題文と選択肢が入れ替わっています。
このように、出題されることがよくあります。
(問題文と選択肢の説明文を入れ替えて出題されることへの対策)
用語の説明は、問題が変わってもほとんど同じです。
問題文、選択肢にある用語についての説明を覚えましょう。
過去問題が他にない。
シラバスに追加になった用語では、過去問題がない場合が多くあります。
しかし、その用語の問題が、基本情報技術者試験や応用情報技術者試験にすでに出題されていることがあります。
2つの問題を比較してみましょう。
お互いの問題の同じ色の実線部分が、同じ意味のことを言っています。
試験区分が違う問題でも、学習に役立つ問題がたくさんあります。
以下のチャンネルで紹介しています。
まとめ
過去問題を使って学習するときの注意ポイントを5つ紹介しました。
- 過去問題と答えを紐づけして覚えない。
- 問題文のどの部分が選ぶ用語のそのものの説明(問題の核となる部分)か、常に意識して解く癖を付ける。
- 問題文の中で何を答えさせようとしているのか確認しながら問題を解く。
- 問題文、選択肢にある用語についての説明を覚える。
- 試験区分が違う問題でも、学習に役立つ問題が参考になる。
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