令和3年 問1
E-R図を使用してデータモデリングを行う理由として、適切なものはどれか。
正解の理由(令和3年 問1)
E-R図は、対象世界を構成する実体(人、物、場所、事象など)と実体間の関連を表した図です。
モデリングは、業務をシステム化する際に、業務の流れや構造などを抽象化して図で表し、全体像をわかりやすくする技法の一つです。
複雑なシステム要求を明確にするために、構成要素などが持っている不要な性質などの情報を削り落とし、それぞれの関係性や相互作用などの本質的な部分に焦点を当てて、情報を正しく確実に伝えるために行います。
ウ E-R図は実体間の関連を表すので、「顧客や製品といった業務の管理対象間の関係を図示し、その業務上の意味を明らかにする。」は、E-R図を使用してデータモデリングを行う理由として適切です。
よって、正解は ウ です。
不正解の理由(令和3年 問1)
ア 「ワークフロー」とは、業務についてやりとりの流れのことです。E-R図は、「データの流れ」を表さないので不適切です。
イ E-R図は、「データの流れ」を表さないので不適切です。
エ E-R図は、「データベースの実装方法」を明らかにしないので不適切です。
令和3年 問4
エンタープライズサーチの説明として,最も適切なものはどれか。
正解の理由(令和3年 問4)
エンタープライズサーチは、企業内の情報をひとまとめに検索できるようにするシステムです。
部署やチーム内で管理している書類や、人事関連情報、経営情報、社内外のウェブサイトも統合して検索できます。
ア 「企業内の様々なシステムに蓄積されている定型文は非定型なデータを、一元的に検索する」とあるので、エンタープライズサーチの説明です。
よって、正解は ア です。
不正解の理由(令和3年 問4)
イ 「自然言語処理を実現するための基礎データとなる、電子化された大量の例文データべース」とあるので、コーパス(corpus)の説明です。
コーパスは、自然言語の解析などのために、文学作品、会話、新聞記事などの大量の文章を蓄積したテキストデータベースです。なお,生の文章そのものを収集したもの、文法的情報を付加したもの、意味的情報を付加したものなど様々な形態があります。
(応用情報 平成23年秋午前 問27より)
ウ 「写真や書類などを光学的に読み取り、ディジタルデータ化するための画像入力装置」とあるので、イメージスキャナの説明です。
エ 「情報システムや業務プロセスの現状を把握し、あるべき企業の姿とのギャップを埋めるための目標を設定し、全体最適化を図ること」とあるので、エンタープライズアーキテクチャの説明です。
令和3年 問5
クラウドコンピューティングの説明として、最も適切なものはどれか。
正解の理由(令和3年 問5)
クラウドコンピューティングは、サーバー、ストレージ、ネットワーク、データベース、ソフトウェアなどの各種リソースを、インターネットなどのネットワークを経由して、オンデマンドで(求めたときに)スケーラブルに(柔軟に)利用することです。
(参考 ITパスポート 令和3年 問5)
ウ 「ソフトウェアやハードウェアなどの各種リソースを、インターネットなどのネットワークを経由して、オンデマンドでスケーラブルに利用すること」とあるので、クラウドコンピューティングの説明です。
よって、正解は ウ です。
不正解の理由(令和3年 問5)
ア 「システム全体を管理する大型汎用機などのコンピュータに、データを一極集中させて処理すること」は、集中処理システムの説明です。
集中処理とは、複数の端末からの要求を、一台または一か所の大型コンピュータで処理する方式のことです。
長所:管理やセキュリティ対策が容易
短所:障害が起きると全てのシステムが停止してしまう
イ 「情報システム部門以外の人が自らコンピュータを操作し、自分や自部門の業務に役立てること」は、EUCの説明です。
EUC(End User Computing:エンドユーザーコンピューティング)は、利用者自身が、表計算ソフトや簡易データベースソフトなどを活用し、業務を遂行することです。
(基本情報 平成22年秋午前 問55より)
エ 「ネットワークを介して、複数台のコンピュータに処理を分散させ、処理結果を共有すること」は、分散処理システムの説明です。
分散処理とは、複数のコンピューターをネットワークで接続して連携させ、作業を分担して処理する方式のことです。
長所:機能の拡張が容易
短所:システム全体を効率よく運用するための運用管理が複雑になることが多い。
令和3年 問11
RPA (Robotic Process Automation)の特徴として、最も適切なものはどれか。
正解の理由(令和3年 問11)
RPA (Robotic Process Automation)は、人間が行っていた定型的な事務作業を、ソフトウェアのロボットに代替させることによって、自動化や効率化を図る手段です。
(ITパスポート 令和2年 問29より)
エ 「PCで実施する定型的な作業に適している。」とあるので、RPAの特徴として適切です。
よって、正解は エ です。
不正解の理由(令和3年 問11)
ア 「工場での非定型的な作業に適している。」とあるので、RPAの特徴として不適切です。
イ 「工場での定型的な作業に適している。」とあるので、RPAの特徴として不適切です。
ウ 「PCで実施する非定型的な作業に適している。」とあるので、RPAの特徴として不適切です。
令和3年 問15
A社の情報システム部門は、B社のソフトウェアパッケージを活用して、営業部門が利用する営業支援システムを構築することにした。構築に合わせて、EUC(End User Computing)を推進するとき、業務データの抽出や加工、統計資料作成などの運用を行う組織として、最も適切なものはどれか。
正解の理由(令和3年 問15)
EUC(End User Computing)は、利用者自身が、表計算ソフトや簡易データベースソフトなどを活用し、業務を遂行することです。
ア 「A社の営業部門」は利用者なので、適切です。
よって、正解は ア です。
不正解の理由(令和3年 問15)
イ 「A社の情報システム部門」は利用者でないので、不適切です。
ウ 「B社のソフトウェアパッケージ開発部門」は利用者でないので、不適切です。
エ 「B社のソフトウェアパッケージ導入担当部門」は利用者でないので、不適切です。
令和3年 問24
テレワークに関する記述として、最も適切なものはどれか。
正解の理由(令和3年 問24)
テレワークは、情報通信を活用した遠隔勤務型のワークスタイルです。
テレワークの形態としては、本社から離れた近郊の事務所に出勤して仕事をするサテライトオフィス勤務、自宅に居ながら仕事をする在宅勤務、携帯情報端末を利用して移動先でも仕事をするモバイルワーク等があります。
ア 「ITを活用した」「場所や時間にとらわれない」とあるので、テレワークの記述です。
よって、正解は ア です。
正解の理由(令和3年 問24)
イ 「ある業務に対して従来割り当てていた人数を増員し、業務を細分化して配分すること」とあるので、ワークシェアリングの記述です。
ワークシェアリングは、従業員 1人当たりの労働時間を短縮したり仕事の配分方法を見直したりするなど、労働者間で労働を分かち合うことで雇用維持・創出を図ることです。
(応用情報 平成29年春午前 問74より)
ウ 「個人が所有するPCやスマートデバイスなどの機器を、会社が許可を与えた上でオフィスでの業務に利用させること」とあるので、BYODの記述です。
BYOD (Bring Your Own Device)は、企業などにおいて、従業員が私物の情報端末を自社のネットワークに接続するなどして、業務で利用できるようにすることです。
(ITパスポート 平成30年秋 問30より)
セキュリテイ設定の不備に起因するウイルス感染などの情報セキュリティリスクが増大します。
(基本情報 平成28年春午前 問42より)
エ 「仕事の時間と私生活の時間の調和に取り組むこと」とあるので、ワークライフバランスの記述です。
ワークライフバランスは、一人ひとりがやりがいや充実感を感じながら働き、仕事上の責任を果たすとともに、家庭や地域生活などにおいても、子育て期、中高年期といった人生の各段階に応じて多様な生き方が選択・実現できることです。
令和3年 問27
BYODの事例として、適切なものはどれか。
正解の理由(令和3年 問27)
BYOD (Bring Your Own Device:ビーワイオーディー)は、企業などにおいて、従業員が私物の情報端末を自社のネットワークに接続するなどして、業務で利用できるようにすることです。
(ITパスポート 平成30年秋 問30より)
セキュリテイ設定の不備に起因するウイルス感染などの情報セキュリティリスクが増大します。
(基本情報 平成28年春午前 問42より)
ウ 「私物のスマー卜フォンから会社のサーバにアクセスして、電子メールやスケジューラを利用することができるようにした。」とあるので、BYODの事例です。
よって、正解は ウ です。
不正解の理由(令和3年 問27)
ア 「大手通信事業者から回線の卸売を受け、自社ブランドの通信サービスを開始した。」は、MVNOの事例です。
MVNO(Mobile Virtual Network Operator :エムブイエヌオー:仮想移動体通信事業者)は、移動体通信サービスのインフラを他社から借りて、自社ブランドのスマートフォンやSIMカードによる移動体通信サービスを提供する事業者です。
(ITパスポート 令和3年 問71より)
イ 「ゴーグルを通してあたかも現実のような映像を見せることで、ゲーム世界の臨場感を高めた。」は、VRの事例です。
VR(Virtual Reality:バーチャルリアリティ)は、コンピュータ上に仮想的な世界を作り出し、実際にその空間にいるような体験をさせる技術です。
エ 「図書館の本にICタグを付け、簡単に蔵書の管理ができるようにした。」は、RFID応用システムの事例です。
RFID(Radio Frequency Identification)は、無線通信でRFタグのデータを読み込んだり書き換えたりすることができるシステムです。
汚れに強く、梱包の外からも記録された情報を読むことができます。
(応用情報 平成22年春午前 問72より)
製造業や運輸業、小売業などで、在庫管理、物品管理、所在管理、物流管理などに利用されています。
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