ITパスポートには、よくわからない用語がたくさんあって、覚えるのが大変ですよね。
もし、用語をイメージできると、意味を覚えたり、思い出す時にとても楽になると思いませんか?
そこで、名前から用語をイメージする5つのノウハウを具体例で紹介します。
できるところからやってみましょう。

ITパスポートの問題は、用語のイメージで答えられる

ITパスポート試験は、4つの選択肢から正解を一つ選ぶ問題形式です。
用語を正確に覚えていなくても、ある程度のイメージで正解できます。
正解/不正解を判断できる「情報のかけら≒イメージ」を思い出せればいいです。

例えば、上の問題では、選択肢にあるシステムについて「分野のイメージ」があるだけで、詳細を知らなくても正解できます。
ITパスポート試験には、このような問題がたくさん出ます。
そこで、用語名からイメージを浮かべる方法について、5つ紹介します。
[1]用語名「単語のつなぎ」からイメージ
[1-1]具体例
用語名 | 単語 | 単語 | ||
スマートグラス | スマート | グラス | ||
なるほど![]() | (コンピュータ、デジタル、AIなどの高度な技術を用いて効率的に機能する。) | (メガネ) | ||
現実空間に情報を重ねて表示できるメガネ |
ITパスポートの用語には、2つの単語を単純に合わせた用語がたくさんあります。
個々の単語の意味から、用語の意味をイメージできます。
また、一度覚えた単語の意味を覚えると、他の用語を覚えるときに役立ちます。
例えば、スマートの意味を覚えるだけで、9語の意味がわかりやすくなります。
用語名 | スマート | 単語 | ||
(デジタル、AIなどの高度な技術を用いて効率的に機能する。) | ||||
スマートグラス | スマート | グラス (メガネ) | ||
現実空間に情報を重ねて表示できるメガネ | ||||
スマートグリッド | スマート | グリッド (送電網) | ||
通信と情報処理技術によって、発電と電力消費を総合的に制御し、再生可能エネルギーの活用、安定的な電力供給、最適な需給調整を図るシステム | ||||
スマートコントラクト | スマート | コントラクト (契約) | ||
ブロックチェーンを利用した契約の自動化 | ||||
スマートシティ | スマート | シティ (都市) | ||
ICT 等の新技術を活用しつつ、マネジメント(計画、整備、管理・運営等)の高度化により、都市や地域の抱える諸課題の解決を行い、また新たな価値を創出し続ける、持続可能な都市や地域 | ||||
スマートスピーカ | スマート | スピーカ | ||
音声認識できるAIを搭載したスピーカー | ||||
スマートデバイス | スマート | デバイス (端末) | ||
計算処理だけではなく、さまざまな用途に利用できる多機能端末の情報処理端末 | ||||
スマート農業 | スマート | 農業 | ||
ロボット技術や情報通信技術(ICT)を活用して、省力化・精密化や高品質生産を実現する等を推進している新たな農業 | ||||
スマートファクトリー | スマート | ファクトリー (工場) | ||
IoTやAIなどの技術を駆使し、生産性の向上や品質管理の向上を図ること、または、そのような工場 | ||||
スマートメーター | スマート | メーター | ||
各家庭やオフィスの電気、ガス、水道の使用量を計測し、通信機能を使ってそのデータ(積算値)を供給者のサーバーに送信するメーター |
[1-2]覚えておきたいよく出る単語
用語によく使われる単語をまとめました。
用語を一つ一つ覚えるより、はるかに効率よくなります。
なお、表の( )の数字は、その単語を使った用語の数です。(本サイト用語集より)
用語によく使われる単語 | 主な意味/例 |
データ(21) | 数値、知識、資料、事実、情報など 用語例:データベース |
プロジェクト(17) | 独自の目的を達成するための、期間が定められている業務 用語例:プロジェクトマネジメント |
サービス(15) | 価値を提供する手段 用語例:サービスマネジメント |
システム(14) | 組織、制度、仕組み 用語例:システム監査 |
リスク(13) | 悪いことが起こる可能性 結果を予測できる度合い 用語例:リスクマネジメント |
デジタル・ ディジタル(13) | コンピュータで扱える 用語例:デジタルガバメント |
マーケティング(10) | 商品やサービスが売れる仕組みをつくること 用語例:セグメントマーケティング |
情報セキュリティ(9) | 企業や個人などの情報や情報を扱うシステムを守ること 用語例:情報セキュリティポリシ |
スマート(9) | デジタル、AIなどの高度な技術を用いて効率的に機能する。 用語例:スマートグラス |
サイバー(8) | コンピュータで扱えるに関わる、インターネット上の 用語例:サイバーセキュリティ基本法 |
ソフトウェア(7) | コンピュータを動作を指示するための命令やデータの集まり 用語例:ソフトウェア導入 |
電子(7) | コンピュータで扱える 用語例:電子自治体 |
クロス(6) | 異なるものが交わった 用語例:クロスサイトスクリプティング対策 |
ワーク(6) | 仕事、作業 用語例:ワークライフバランス |
マルチ(6) | 複数合わさった 用語例:マルチホップ |
クラウド(5) | インターネット経由で利用する 用語例:クラウドサービス |
ソーシャル(5) | 人の交流、つながり 用語例:ソーシャルエンジニアリング |
バック(5) | 背面、後ろにもどる 用語例:バックキャスティング |
[2]用語名「単語の掛け合わせ」からイメージ
[2-1]具体例
用語名 | 単語 | 単語 | ||
ワ―ケーション Workcation | ワーク Work | バケーション Vacation | ||
なるほど![]() | (仕事) | (休暇) | ||
テレワーク等を活用し、普段の職場や自宅とは異なる場所で仕事をしつつ、自分の時間も過ごすこと |
2つの単語の前と後ろを組み合わせた用語です。
個々の単語の意味から、用語の意味をイメージできます。
[2-2]覚えておきたい用語
ITパスポートのシラバスにある「単語の掛け合わせ」の用語です。
用語名 | 単語 | 単語 | ||
フィンテック FinTech | Finance (金融) | Technology (技術) | ||
金融サービスと情報技術を組み合わせることによって生まれた革新的な金融商品やサービス、あるいはその活動 | ||||
HRアールテック HRTech | Human Resources (人的資源管理) | Technology (技術) | ||
ビッグデータの解析やAIなどのデジタル技術を駆使して人事・労務関連の業務を行うサービス | ||||
デブオプス DevOps | Development (開発) | Operations (運用) | ||
開発担当者と運用担当者の連携を強化し、ソフトウェア開発を効率化する開発手法(考え方や仕組み) | ||||
エムエルオプス MLOps | Machine Learning (機械学習) | Operations (運用) | ||
機械学習モデルの継続的な開発~運用を、開発チームと運用チームが密に連携して効率よく行う手法 |
[3]用語名「単語と終わり部分」からイメージ
[3-1]具体例
用語名 | 単語 | 終わり 部分 | ||
アクセシビリティ accessibility | アクセス access | ibility | ||
なるほど![]() | (情報を利用する) | (可能である性質) | ||
IT機器やソフトウェア、情報などについて、様々な人が同様に操作、入手、利用できる状態又は度合い |
語尾(単語と終わり部分)で意味が変わります。
一度、どんな用語があるか確認しておきましょう。
[3-2]覚えておきたい用語
このタイプには、次のようなITパスポートの用語があります。
用語名 | 単語 | 終わり 部分 | ||
アクセシビリティ accessibility | access | -ibility | ||
IT機器やソフトウェア、情報などについて、様々な人が同様に操作、入手、利用 できる状態又は度合い | ||||
ユーザビリティ usability | use | -ability | ||
どれだけ利用者がストレスを感じずに、目標とする要求が達成できるか | ||||
トレーサビリティ traceability | trace | -ability | ||
生産段階から最終消費段階又は廃棄段階までの全工程について、履歴の追跡が可能であること | ||||
スケーラビリティ scalability | scale | -ability | ||
機器やソフトウェア、システムなどの拡張性 |
[4]用語名「X(エックス)」からイメージ
[4-1]具体例
用語名 | 単語 | X | ||
デジタルトランスフォーメーション DX | デジタル Digital | トランスフォーメーション X | ||
(デジタル) | (変革) | |||
※英語では「Trans」を省略して「X」と表記する。 | ||||
![]() | ||||
用語名 | 単語 | X | ||
カスタマーエクスペリエンス CX | カスタマー Customer | エクスペリエンス eXperience | ||
(顧客) | (体験) |
最近、テレビや新聞で「X」のつく用語がよく出てくるので、試験対策しておきましょう。
「X」には、「Trans」を省略したものと、「eXperience」があります。
要注意です。
[4-2]覚えておきたい用語
区別して覚えておくと役立ちます。
用語名 | 単語 | X | ||
DX (デジタルトランスフォーメーション) | Digital (デジタル) | Transformation (トランスフォーメーション) | ||
デジタル技術を活用して、製品やサービス、ビジネスモデルの変革や、業務、組織、プロセス、企業文化・風土を変革する取り組み | ||||
GX (グリーントランスフォーメーション) | Green (グリーン) | Transformation (トランスフォーメーション) | ||
化石燃料をできるだけ使わず、クリーンなエネルギーを活用していくための変革やその実現に向けた活動 |
用語名 | 単語 | X | ||
CX (カスタマーエクスペリエンス) | Customer (カスタマー) | eXperience (エクスペリエンス) | ||
顧客が感じる満足や感動 | ||||
UX (ユーザーエクスペリエンス) | User (ユーザー) | eXperience (エクスペリエンス) | ||
利用することによって得られる人の感じ方や反応 |
[5]用語名「スペル」からイメージ
[5-1]具体例
SFA | |||
①スペル確認 | Sales Force Automation | ||
➁特徴となる単語を強調 | Sales(営業) | なるほど![]() | |
Force (部隊) | |||
Automation(自動化) | |||
③単語と用語の意味を結びつけてイメージ | 営業情報・ノウハウを共有して、営業活動を支援するシステム |
ITパスポートには略号がたくさん出ます。
略号はそのまま意味を暗記するより、スペルを確認して大体のイメージをつかむ方が効果的です。
スペルをすべて覚える必要はりません。
類似の単語を比較して、特徴を強調して覚えるといいです。
[5-2]覚えておきたい用語
2つのタイプを紹介します。
綴り(つづり)が似ている用語
PoC(概念実証) | PoV(価値実証) | |||
Proof (実証) of Concept(概念) | Proof (実証) of Value(価値) | |||
新しい概念やアイディアの実証を目的とした、開発の前段階における検証 | 導入するサービスや技術などによるメリットに、どれだけの価値があるのかを導入前に検証すること |
互いに関係する用語
MRPシステム | SCMシステム | SFAシステム | ||
Material (資材) Requirements (要求) Planning(計画) | Supply(供給) Chain(連鎖) Management(管理) | Sales(営業) Force(部隊) Automation(自動化) | ||
製品の生産計画に合わせて、必要な部品や原材料の所要量を計算し、製品の生産日程に合わせて、最適な調達日程を決める手法 | 原材料の調達、生産、流通を経て消費者に至るまでの一連の業務を、取引先を含めて全体最適の視点から見直し、納期短縮や在庫削減を図ること | 営業情報・ノウハウを共有して、営業活動を支援するシステム |
まとめ
ITパスポート試験では、用語を正確に覚えていなくても、ある程度のイメージで正解できます。
用語を覚える方法として、用語名からイメージを浮かべる方法について紹介しました。
何度勉強しても、すぐに忘れてしまう(なかなか覚えられない)用語がよくあるものです。
そんなとき、試してみませんか?
おすすめ
こちらの記事でも、効率のいい、ITパスポート用語を覚える方法を紹介しています。
用語の説明からポイントを読み取るための目の付けどころについて、用語例や問題例で説明しました。
あらかじめ知ってると、勉強が効率よくなります。
コメント