令和元年 問39
共通フレームの定義に含まれているものとして、適切なものはどれか。
正解の理由(令和元年 問39)
共通フレームは、”ITシステム開発の作業規定”です。 ソフトウェアの構想から開発、運用、保守、廃棄に至るまでのライフサイクルを通じて必要な作業項目、役割等を包括的に規定した共通のルールが書かれています。
イ 「システムの開発や保守の各工程の作業項目」とあるので、共通フレームの定義に含まれているものとして、適切です。
よって、正解は イ です。
不正解の理由(令和元年 問39)
ア 「成果物の文書化に関する詳細な規定」とあるので、共通フレームの定義に含まれているものとして不適切です。
ウ 「尺度の規定」とあるので、共通フレームの定義に含まれているものとして不適切です。
エ 「ハードウェアの開発に関する」とあるので、共通フレームの定義に含まれているものとして不適切です。
令和元年 問40
アジャイル開発の方法論であるスクラムに関する記述として、適切なものはどれか。
正解の理由(令和元年 問40)
スクラムは、アジャイル開発における開発手法の1つです。 複雑で変化の激しい問題に対応するために、問題に取り組むための概念や方法を体系化した枠組みです。
ウ 「複雑で変化の激しい問題に対応するためのシステム開発のフレームワーク」とあるので、スクラムに関する記述です。
よって、正解は ウ です。
不正解の理由(令和元年 問40)
ア 「ソフトウェア開発組織及びプロジェクトのプロセスを改善するために、その組織の成熟度レベルを段階的に定義したものである。」とあるので、CMMIに関する記述です。
CMMI(Capability Maturity Model Integration:能力成熟度モデル統合)は、システム開発組織及びプロジェクトにおけるプロセス(仕事を進める方法や手順)の成熟度を5段階のレベルで定義したモデルです。
(ITパスポート 平成24年春 問38より)
開発と保守のプロセス(仕事を進める方法や手順)を評価、改善するに当たっての指標です。
イ 「ソフトウェア開発とその取引において、取得者と供給者が、作業内容の共通の物差しとするために定義したものである。」とあるので、SLCPの記述です。
SLCP(Software Life Cycle Process)は、ソフトウェア開発とその取引の適正化に向けて、それらのベースとなる作業項目を一つ一つ定義し、標準化した共通フレームです。
(ITパスポート シラバスVer.6より)
ソフトウェア、システム、サービスに関係する人々が“同じ言葉を話す”ことができるよう、開発工程について共通の枠組みを決めたものです。
エ 「プロジェクトマネジメントの知識を体系化したものであり」とあるので、PMBOKの記述です。
PMBOK(Project Management Body of Knowledge:ピンボック)とは、プロジェクトマネジメントの知識や手法を体系化したものです。プロジェクトマネジメントの参考書のようなものです。
令和元年 問49
アジャイル開発の特徴として、適切なものはどれか。
正解の理由(令和元年 問49)
アジャイルは、ソフトウェアやシステムを開発する具体的な手法の一つです。
開発対象のソフトウェアを、比較的短い期間で開発できる小さな機能の単位に分割しておき、各機能の開発が終了するたびにそれをリリースすることを繰り返すことで、ソフトウェアを完成させます。
(特徴)
1. ウォータフォール開発と比較して、要求の変更に柔軟に対応できる。
2. ドキュメントの作成よりもソフトウェアの作成を優先し、変化する顧客の要望を素早く取り入れることができる。
よって、正解は エ です。
不正解の理由(令和元年 問49)
ア 「各工程間の情報はドキュメン卜によって引き継がれるので、開発全体の進捗が把握しやすい。」は、ウォータフォールモデルの特徴です。
イ 「各工程でプロトタイピングを実施するので」は、不適切です。
ウ 「段階的に開発を進めるので、最後の工程で不具合が発生すると、遡って(さかのぼって)修正が発生し、手戻り作業が多くなる。」は、ウォータフォールモデルの特徴です。
令和元年 問52
アジャイル開発において、短い間隔による開発工程の反復や、その開発サイクルを表す用語として、最も適切なものはどれか。
正解の理由(令和元年 問52)
アジャイルは、ソフトウェアやシステムを開発する具体的な手法の一つです。
開発対象のソフトウェアを、比較的短い期間で開発できる小さな機能の単位に分割しておき、各機能の開発が終了するたびにそれをリリースすることを繰り返すことで、ソフトウェアを完成させます。
イテレーションには、「反復」という意味があります。
イテレーションは、ソフトウェアに存在する顧客の要求との不一致を短いサイクルで解消したり、要求の変化に柔軟に対応したりするために行います。
(応用情報 平成30年秋午前 問50より)
よって、正解は ア です。
不正解の理由(令和元年 問52)
イ スクラムは、アジャイル開発における開発手法の1つです。 複雑で変化の激しい問題に対応するために、問題に取り組むための概念や方法を体系化した枠組みです。
ウ プロトタイピングは、システム開発の早い段階で試作ソフトウェアを作成して、利用者の要求事項を明確にして開発する手法です。
(ITパスポート 平成28年秋 問46、平成22年秋 問34より)
エ ペアプログラミングは、エクストリームプログラミング(XP:eXtreme Programming)のプラクティスの1つです。プログラム開発において、相互に役割を交替し、チェックし合うことによって、コミュニケーションを円滑にし、プログラムの品質向上を図ります。
令和元年 問55
ソフトウェア開発における DevOpsに関する記述として、最も適切なものはどれか。
正解の理由(令和元年 問55)
DevOps(Development and Operation:デブオプス)は、開発担当者と運用担当者の連携を強化するための考え方や仕組みです。
イ 「開発側と運用側が密接に連携し」とあるので、DevOpsの記述です。
よって、正解は イ です。
不正解の理由(令和元年 問55)
ア 「開発側が重要な機能のプロトタイプを作成し、顧客とともにその性能を実測して妥当性を評価する。」とあるので、プロトタイピングモデルの記述です。
ウ 「開発側のプロジェクトマネージャが、開発の各工程でその工程の完了を判断した上で次工程に進む方式で、ソフトウェアの開発を行う。」は、ウォータフォールモデルの記述です。
エ 「利用者のニーズの変化に柔軟に対応するために、開発側がソフトウェアを小さな単位に分割し、固定した期間で繰り返しながら開発する。」とあるので、スクラムの記述です。
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