法務 予想9
個人情報取扱事業者が個人情報を第三者に渡した事例のうち、個人情報保護法において、本人の同意が必要なものはどれか。
出典:ITパスポート 平成26年春 問10
正解の理由
個人情報保護法は、個人の権利・利益の保護と個人情報の有用性とのバランスを図るための法律です。基本理念を定めるほか、民間事業者の個人情報の取扱いについて規定しています。
第三者提供は、事業者が個人データを第三者(自社以外の会社や人)に提供することです。事業者は、原則として、あらかじめ本人の同意を得ないで、個人データを第三者に提供してはいけません。
ウ 経営が分かれているので、「加盟店」にとって、「フランチャイズ組織の本部」は第三者です。個人情報を第三者に渡すときは、本人の同意が必要です。
よって、正解は ウ です。
不正解の理由
ア 「捜査令状に基づく情報提供」は、法令の定める事務を遂行することに対して協力することなので、本人の同意は不要です。
イ 「児童虐待のおそれのある家庭の情報を、児童相談所、警察、学校などで共有」は、児童の健全な育成の推進のために特に必要があるので、本人の同意は不要です。
エ 「暴力団などの反社会的勢力情報や業務妨害行為を行う悪質者の情報を企業間で共有」は、人の生命、身体又は財産の保護のために必要があるので、本人の同意は不要です。
法務 予想10
公正かつ自由な競争を促進し、事業者が自主的な判断で自由に活動できるようにするための法律はどれか。
出典:ITパスポート 平成26年秋 問5 一部改変
正解の理由
独占禁止法は、公正かつ自由な競争を促進し、事業者が自主的な判断で自由に活動できるようにするための法律です。
よって、正解は イ です。
不正解の理由
ア PL法は、製造物の欠陥が原因で生命、身体又は財産に損害を被った場合に、被害者が製造業者等に対して損害賠償を求めることができることを定めた法律です。
ウ 特定商取引法は、事業者による違法・悪質な勧誘行為等を防止し、消費者の利益を守ることを目的とする法律です。
エ 不正競争防止法は、営業秘密の侵害、周知の商品に似た表示をして商品を販売するなどの不正競争を規制するための法律です。
不正競争防止法の禁止行為例
営業秘密となっている他社の技術情報を、第三者から不正に入手した。 (ITパスポート 平成30年秋 問32より) | |
不正な利益を得ようとして、他社の商品名や社名に類似したドメイン名を使用する。 (ITパスポート 令和3年 問9より) | |
広く知られた他人の商品の表示に、自社の商品の表示を類似させ、他人の商品と誤認させて商品を販売する。 (応用情報 令和3年春午前 問78より) | |
正当な理由なく映像ソフトのコピープロテクトを無効化するプログラムを販売する。 (ITパスポート 令和5年 問29より) |
法務 予想11
限定提供データの説明はどれか。
出典:応用情報 令和元年秋午前 問63 一部改変
正解の理由
限定提供データは、コンビニエンスストアチェーンの売上データや運輸業者の運送量データなど、事業運営に役立つデータであり、提供元が提供先を限定して販売しているデータです。
(応用情報 令和元年秋午前 問63より)
よって、 正解は ウ です。
不正解の理由
ア 「原則無償で利用できる形で公開された官民データ」とあるので、オープンデータです。
イ 「国、地方自治体を相互に接続する行政専用のネットワーク」とあるので、総合行政ネットワーク(LGWAN)内データです。
エ 用いるDBMS(データ-ベース管理システム)は、限定提供データには関係しません。
法務 予想12
次の①~④のうち、個人識別符号だけをすべて挙げたものはどれか。
①DNAを変換した符号
②住民票コード
③基礎年金番号
④歩行の際の姿勢及び両腕の動作、歩幅その他の歩行の態様を変換した符号
出典:個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編) |個人情報保護委員会 (ppc.go.jp)
正解の理由
個人識別符号は、その情報だけでも特定の個人を識別できる文字、番号、記号、符号などです。
(1) 生体情報を変換した符号として、DNA、顔、虹彩、声紋、歩行の態様、手指の静脈、指紋・掌紋があります。
(2) 公的な番号として、パスポート番号、基礎年金番号、免許証番号、住民票コード、マイナンバー、各種保険証等があります。
①DNAを変換した符号は、個人識別符号です。
②住民票コードは、個人識別符号です。
③基礎年金番号は、個人識別符号です。
④歩行の際の姿勢及び両腕の動作、歩幅その他の歩行の態様を変換した符号は、個人識別符号です。
よって、個人識別符号は①、②、③、④なので、正解は ア です。
法務 予想13
規格に関する記述のうち、適切でないものはどれか。
出典:ITパスポート試験 シラバス Ver.6.0 8. 標準化関連(p10)をもとに作成
正解の理由
ISO 26000は、すべての組織を対象とする社会的責任(SR)に関する規格です。
よって、正解は ウ です。
法務 予想14
SNSやWeb検察などに関して、イーライ・パリサーが提唱したフィルタバブルの記述として、適切なものはどれか。
出典:応用情報 令和3年春午前 問73
正解の理由
フィルターバブルとは、バブル(泡)に閉じ込められたように、自分の興味関心に合わない情報からは隔離され、見たいものだけを見せられている状態を指します。
エ 「利用者の属性・行動などに応じ、好ましいと考えられる情報がより多く表示」「利用者は実社会とは隔てられたパーソナライズされた情報空間へと包まれる。」とあるので、フィルターバブルの記述です。
よって、正解は エ です。
不正解の理由
ア 「利用者は情報へのアクセスにフィルタがかかっており、様々な格差が生じている。」とあるので、デジタルデバイド(情報格差)に関する記述です。
イ 「Web検索の結果は非常に膨大なものとなり、個人による適切な情報収集が難しくなった。」とあるので、情報オーバーロード(情報過多)に関する記述です。
ウ 「広告収入を目的に、事実とは異なるフィルタのかかったニュースがSNSなどを通じて発信される」とあるので、フェイクニュースに関する記述です。
法務 予想15
労働基準法において、 36協定の説明はどれか。
出典:応用情報 平成26年春午前 問78
正解の理由
36協定とは、労働基準法第36条に定めている時間外及び休日の労働についての労使協定のことです。
ウ 「時間外労働、休日労働についての労使協定」「法定労働時間外の労働が認められる制度」とあるので、36協定の説明として適切です。
よって、正解は ウ です。
法務 予想16
労働基準法で定める36協定において、あらかじめ労働の内容や事情などを明記することによって、臨時的に限度時間の上限を超えて勤務させることが許される特別条項を適用する36協定届の事例として、適切なものはどれか。
出典:応用情報 令和3年秋午前 問80
正解の理由
36協定とは、労働基準法第36条に定めている時間外及び休日の労働についての労使協定のことです。
ア 「期間を3か月間とし」とあるので臨時的です。また、「限度時間を超えて勤務する人数や所要時聞を定めて」とあるので、労働の内容が定められています。
よって、アは、36協定の適用事例として適切です。
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