令和4年 問65
条件①~⑤によって、関係データベースで管理する“従業員”表と“部門”表を作成した。“従業員”表の主キーとして、最も適切なものはどれか。
正解の理由(令和4年 問65)
関係データベースは、下の図のようにデータを2次元の表によって表現し、データの一貫性を保ち、効率的に取り出すための機能を備えたものです。
主キーは、データベースの1つの行(レコード)を重複なく識別するための項目です。
「① 各従業員は重複のない従業員番号を一つもつ。」とあるので、「従業員」表に「従業員番号」 の重複はありません。
「②一つの部門には複数名の従業員が所属する。」とあるので、「従業員」表に「部門コード」の重複があります。
「④同姓同名の従業員がいてもよい。」とあるので、「従業員」表に「従業員名」 の重複があることがあります。
よって、「従業員」表で重複の無い項目は「従業員番号」なので、正解は ア です。
令和4年 問77
トランザクション処理のACID特性に関する記述として、適切なものはどれか。
正解の理由(令和4年 問77)
トランザクション処理は、処理の一貫性を保つために、お互いに関係のある処理をひとまとまりの処理として扱うことです。一連の処理が全て成功したら処理結果を確定し、途中で失敗したら処理前の状態に戻すことで、データの不整合を防ぎます。
ACID特性は、DBMS(データベース管理システム)の機能によって実現されるトランザクションの性質です。次の4つがあります。
原子性(atomicity):
トランザクションの処理が全て実行されるか、全く実行されないかのいずれかで終了すること注1)
一貫性(consistency):
データべースの内容が矛盾のない状態であること注1)
独立性(isolation):
同時実行される複数のトランザクションは互いに干渉しないこと注2)
耐久性(durability):
正常に終了したトランザクションの更新結果は、障害が発生してもデータべースから消失しないこと 注1)
注1)応用情報 令和2年秋午前 問30より
注2)応用情報 平成31年春午前 問30より
イ 「原子性を保証することができる。」とあるので、ACID特性です。
よって、正解は イ です。
不正解の理由(令和4年 問77)
ア 「データの検索時の検索速度を高めること」とあるので、ACID特性でありません。
ウ 可用性とは、「認可された利用者が、必要なときに情報にアクセスできることを確実にすること」です。「可用性を高めることができる。」は、ACID特性でありません。
エ 「テーブルを正規化すること」では、トランザクション処理の一貫性を保つことはできません。
令和4年 問83
データを行と列から成る表形式で表すデータベースのモデルはどれか。
正解の理由(令和4年 問83)
関係モデルは、データの集まりを表形式で表現して、データを管理するモデルです。
問題に「データを行と列から成る表形式で表すデータベースとあるので、関係モデルが適切です。
よって、正解は ウ です。
不正解の理由(令和4年 問83)
ア オブジェクトモデルは、データとデータの処理方法を、ひとまとめにしたオブジェクトとして表現して、データを管理するモデルです。
写真や画像や音声などの異なるデータを統合して扱うことができます。
イ 階層モデルは、データ同士の関係を木構造で表現して、データを管理するモデルです。
エ ネットワークモデルは、データ同士の関係を網の目のようにつながった状態で表現して、管理するモデルです。
令和4年 問98
関係データベースで管理している“従業員”表から、氏名の列だけを取り出す操作を何というか。
正解の理由(令和4年 問98)
射影は、指定したフィールド(列)を抽出する操作です。
問題に「氏名の列だけを取り出す操作」とあるので、射影が適切です。
よって、正解は イ です。
不正解の理由(令和4年 問98)
ア 結合は、複数の表を一つの表にする操作です。
ウ 選択は、指定したレコード(行)を抽出することです。
エ 和は、二つの表の少なくとも一方にある行(重複した行は一方だけ)を取り込み、一つの表にする操作です。
コメント