令和元年 問17
イノベーションのジレンマに関する記述として、最も適切なものはどれか。
正解の理由(令和元年 問17)
イノベーションとは、技術の革新にとどまらず、これまでとは全く違った新たな考え方、仕組みを取り入れて、新たな価値を生み出し、社会的に大きな変化を起こすことです。
ジレンマとは、どちらを選んでも自分にとって不利になる選択から、どちらか一方を選ぶよう追いつめられた状況のことです。
イノベーションのジレンマとは、エの説明にあるように、優良な大企業が、革新的な技術の追求よりも、既存技術の向上でシェアを確保することに注力してしまい、結果的に市場でのシェアの確保に失敗する現象です。
よって、正解は エ です。
不正解の理由(令和元年 問17)
ア 「最初に商品を消費したときに感じた価値や満足度が、消費する量が増えるに従い、徐々に低下していく現象」は、限界効用逓減の法則に関する記述です。
イ 「自社の既存商品がシヱアを占めている市場に、自社の新商品を導入することで、既存商品のシェアを奪ってしまう現象」は、カニバリゼーションに関する記述です。
ウ 「全売上の大部分を、少数の顧客が占めている状態」は、パレートの法則に関する記述です。
パレートの法則とは「全体の結果の8割は、全体を構成する要素のうちの2割の要素によって生み出されている」という経験則のことです。
令和元年 問19
特定の目的の達成や課題の解決をテーマとして、ソフトウェアの開発者や企画者などが短期集中的にアイディアを出し合い、ソフトウェアの開発などの共同作業を行い、成果を競い合うイベントはどれか。
正解の理由(令和元年 問19)
ウ ハッカソン(Hackathon)とは、プログラムの改良を意味するハック(hack)とマラソン(marathon)を組み合わせた造語です。
問題にあるように、ハッカソンとは、特定の目的の達成や課題の解決をテーマとして、ソフトウェアの開発者や企画者などが短期集中的にアイディアを出し合い、ソフトウェアの開発などの共同作業を行い、成果を競い合うイベントを指します。
よって、正解は ウ です。
不正解の理由(令和元年 問19)
ア コンベンションとは、団体、学会、協会などの関係者が集まり、意見の交換や情報を収集する場のことです。
イ トレードフェアとは、見本市(=商品やその見本を展示して、説明しながら商取引をする期間限定の市場)のことです。
エ レセプションとは、公式の歓迎会あるいは受付のことです。
令和元年 問30
デザイン思考の例として、最も適切なものはどれか。
正解の理由(令和元年 問30)
デザイン思考とは、サービスや製品の開発、ビジネスの構築などで新しいことに臨むとき、デザイナーがデザインするときに行う進め方や考え方を活用しよういうものです。
利用する人がどのように振る舞い、どのように考えるかを理解した上で、利用する人の身になって検討し、より良い状態に変えようとする考え方です。
イ 「利用者の本質的な二ーズに基づき、製品やサービスをデザインする。」とあるので、デザイン思考の例として適切です。
よって、正解は イ です。
不正解の理由(令和元年 問30)
ア 「Webページのレイアウトなどを定義したスタイルシート」とは、CSSを指します。
CSS(Cascading Style Sheets) は、HTML文書の文字の大きさ、文字の色、行間などの視覚表現の情報を扱う標準仕様です。
(基本情報 平成28年春午前 問24より)
ウ 「業務プロセスを抜本的に再デザインする。」とあるので、BPRの例です。
BPR(Business Process Reengineering)は、企業の業務効率や生産性を改善するために、既存の組織やビジネスルールを全面的に見直して、再構築することです。
(ITパスポート 平成21年春 問20より)
エ 「データと手続を備えたオブジェクトの集まりとして捉え」とあるので、オブジェクト指向による設計の例です。
オブジェクト指向は、クラスや継承という概念を利用して、ソフトウェアを部品化したり再利用することで、ソフトウェア開発の生産性向上を図る手法です。
(ITパスポート 令和3年 問41より)
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