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サービスマネジメントー令和5年

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令和5年 問36

サービスデスクの業務改善に関する記述のうち、最も適切なものはどれか。

ア サービスデスクが受け付けた問合せの内容や回答、費やした時間などを記録して分析を行う。
イ 障害の問合せに対して一時的な回避策は提示せず、根本原因及び解決策の検討に注力する体制を組む。
ウ 利用者が問合せを速やかに実施できるように、問合せ窓口は問合せの種別ごとにできるだけ細かく分ける。
エ 利用者に対して公平性を保つように、問合せ内容の重要度にかかわらず受付順に回答を実施するように徹底する。
 

正解の理由

サービスデスクは、情報システムの利用者からの問合せに対する単一窓口(SPOC)です。 サービス要求管理(記録と分類、優先度付け、実現、終了及び対応結果の記録ほか)の活動を行います。

インシデント管理を担当する部門に設置します。
(ITパスポート 平成31年春 問36より)

 「サービスデスクが受け付けた問合せの内容や回答、費やした時間などを記録して分析」は、サービスデスクの活動です。

よって、正解は  です。

不正解の理由

 インシデント管理では、発生した問題によって生じたサービスの低下や停止から、可能な限り迅速にサービスを復旧させるので、「障害の問合せに対して一時的な回避策は提示せず、根本原因及び解決策の検討に注力する体制を組む。」は、不適切です。

 サービスデスクは、情報システムの利用者からの問合せに対する単一窓口(SPOC)なので、「問合せ窓口は問合せの種別ごとにできるだけ細かく分ける。」は不適切です。

 インシデント管理では、発生した問題によって生じたサービスの低下や停止から、可能な限り迅速にサービスを復旧させるので、 「問合せ内容の重要度にかかわらず受付順に回答を実施するように徹底する。」は不適切です。

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問35 令和5年 問37

令和5年 問44

A社のIT部門では、ヘルプデスクのサービス可用性の向上を図るために、対応時間を24時間に拡大することを検討している。ヘルプデスク業務をA社から受託しているB社は、これを実現するためにチャットボットをB社に導入して活用することによって、深夜時間帯は自動応答で対応する旨を提案したところ、 A社は24時間対応が可能であるのでこれに合意した。この合意に用いる文書として、最も適切なものはどれか。

ア BCP
イ NDA
ウ SLA
エ SLM
 

正解の理由

ヘルプデスクは、顧客や従業員からの製品や情報システムについての技術的な問い合わせ(使い方、不具合)などに対応する部署です。

サービスデスクと同じような意味で使われることがあります。

チャットボットは、文字や音声による問合せ内容に対して、会話形式でリアルタイムに自動応答する仕組みです。
(ITパスポート 令和2年 問49より)

チャットボットの説明(マネジメント系サービスマネジメント29.サービスマネジメントシステム)

SLA(Service Level Agreement:サービスレベル合意書)は、サービス及びその合意されたパフォーマンス(品質・性能など)が記載された、サービス提供者とサービス利用者との間の合意文書です。

SLAの説明図(マネジメント系サービスマネジメント28.サービスマネジメント)

問題に「ヘルプデスク業務をA社から受託しているB社は、これを実現するためにチャットボットをB社に導入して活用することによって、深夜時間帯は自動応答で対応する旨を提案したところ、 A社は24時間対応が可能であるのでこれに合意した。」とあるので、SLAが適切です。

よって、正解は  です。

不正解の理由

 BCP ( Business Continuity Plan : 事業継続計画)は、大規模な災害などによって、企業活動を支える重要な情報システムに障害が発生したような場合でも、経営資源が縮減された状況における重要事業の継続を可能にするために、あらかじめ策定する計画です。
(ITパスポート 平成23年特別 問24、平成28年秋 問7より)

 NDA(Non-Disclosure Agreement)は、相手方に示す自社の秘密情報を、契約を結ぶ予定の用途と異なって使うことや、他人に示すことを禁止したい場合に締結する契約です。守秘義務契約、秘密保持契約ともいいます。

 SLM(Service Level Management:サービスレベル管理)は、サービスレベルを利用者と提供者が合意し、それを維持・改善するためのものです。
(ITパスポート平成27年春 問38より)

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問43 令和5年 問45

令和5年 問46

ITサービスに関する指標には、 ITサービスが利用できなくなるインシデントの発生間隔の平均時間であるMTBSI (Mean Time Between Service Incidents)があり、サービスの中断の発生しにくさを表す。ITサービスにおいてMTBSIの改善を行っている事例として、最も適切なものはどれか。

ア インシデント対応事例のデータベースを整備し、分析することによって、サービスの中断から原因究明までの時間の短縮を図る。
イ サービスのメニューを増やすことによって、利用者数の増加を図る。
ウ サービスを提供しているネットワークの構成を二重化することによって、ネットワークがつながらなくなる障害の低減を図る。
エ ヘルプデスクの要員を増やすことによって、サービス利用者からの個々の問合せにおける待ち時間の短縮を図る。
 

正解の理由

MTBSI (Mean Time Between Service Incidents:平均サービス・インシデント間隔)は、サービスの中断の発生しにくさを表す指標です。 大きな事故になる前の出来事や状況(インシデント)の発生間隔の平均時間です。

MTBF/MTTR/MTBSIの説明図(テクノロジ系システム構成要素44.システムの評価指標)

 「ネットワークの構成を二重化する」」と、仮に片方のネットワークが障害になってもサービスを継続できます。そのため、MTBSI が改善します。

よって、正解は  です。

不正解の理由

 「サービスの中断から原因究明までの時間の短縮」は、サービスを利用できない時間は短くなりますが、サービスが利用できる時間が増えません。MTBSI(平均サービス・インシデント間隔)の改善にはつながりません。

 「サービスメニューをふやすこと」は、一般に、システムが複雑化して障害が増えることにつながります。MTBSI(平均サービス・インシデント間隔)の改善にはつながりません。

 「個々の問合せにおける待ち時間」は、サービスを利用できる時間に関係しないので、MTBSI(平均サービス・インシデント間隔)の改善にはつながりません。

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問45 令和5年 問47

令和5年 問47

あるホスティングサービスのSLAの内容に a ~ c がある。これらと関連するITサービスマネジメントの管理との適切な組合せはどれか。

a  サーバが稼働している時間

b  ディスクの使用量が設定したしきい値に達したことを検出した後に、指定された担当者に通知するまでの時間

c  不正アクセスの検知後に、指定された担当者に通知するまでの時間

サービスの可用性管理容量・能力管理情報セキュリティ管理
abc
acb
bac
cba
 

正解の理由

ホスティングサービスは、事業者が所有するサーバの一部を顧客に貸し出し、顧客が自社のサーバとして利用するサービスです。

SLA(Service Level Agreement:サービスレベル合意書)は、サービス及びその合意されたパフォーマンス(品質・性能など)が記載された、サービス提供者とサービス利用者との間の合意文書です。

SLAの説明図(マネジメント系サービスマネジメント28.サービスマネジメント)

可用性は、認可された利用者が、必要なときに情報にアクセスできることを確実にすることです。

a  「サーバが稼働している時間」によって、情報にアクセスできる度合いが変わるので、サービスの可用性管理の内容です。

b  「ディスクの使用量」とあるので、容量・能力管理の内容です。

c  「不正アクセスの検知後」とあるので、情報セキュリティ管理の内容です。

よって、正解は  です。

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問46 令和5年 問48

令和5年 問48

システム環境整備に関する次の記述中の a、 b に入れる字句の適切な組合せはどれか

企業などがシステム環境である建物や設備などの資源を最善の状態に保つ考え方として( a )がある。その考え方を踏まえたシステム環境整備の施策として、突発的な停電が発生したときにサーバに一定時間電力を供給する機器である( b )の配備などがある。

ab
サービスレベルマネジメントIPS
サービスレベルマネジメントUPS
ファシリティマネジメントIPS
ファシリティマネジメントUPS
 

正解の理由

ファシリティマネジメントは、経営の視点から、システム環境を最善の状態に保つため、建物や設備などの保有、運用、維持が最適な状態となるように改善していくことです。

UPS(Uninterruptible Power Suppl:無停電電源装置)は、停電や落雷などによる電源の電圧の異常を感知したときに、それをコンビュータに知らせると同時に電力の供給を一定期間継続して、システムを安全に終了させるために、コンビュータと電源との聞に設置する機器です。
(ITパスポート 平成29年秋 問74より)

UPSの説明(マネジメント系サービスマネジメント30.ファシリティマネジメント)

問題に「システム環境である建物や設備などの資源を最善の状態に保つ考え方」とあるので、( a )にはファシリティマネジメントが適切です。

また、「突発的な停電が発生したときにサーバに一定時間電力を供給する機器」とあるので、( b )にはUPSが適切です。

よって、問題の文章は

企業などがシステム環境である建物や設備などの資源を最善の状態に保つ考え方として( a ファシリティマネジメント )がある。その考え方を踏まえたシステム環境整備の施策として、突発的な停電が発生したときにサーバに一定時間電力を供給する機器である( b UPS )の配備などがある。

となり、正解は  です。

不正解の理由

サービスレベル管理(SLM:Service Level Management)は、サービスレベルを利用者と提供者が合意し、それを維持・改善するためのものです。
(ITパスポート平成27年春 問38より)

IPS( Intrusion Prevention System: 侵入防止システム)は、サーバやネットワークへの侵入を防ぐために、不正な通信を検知して遮断する装置です。
(情報セキュリティマネジメント 平成31年春午前 問15より)

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問47 令和5年 問49

令和5年 問51

ITサービスマネジメントにおいて、過去のインシデントの内容を FAQとしてデータべース化した。それによって改善が期待できる項目に関する記述 a ~ c のうち、適切なものだけを全て挙げたものはどれか。

a ITサービスに関連する構成要素の情報を必要な場合にいつでも確認できる。

b 要員候補の業務経歴を確認し、適切な要員配置計画を立案できる。

c 利用者からの問合せに対する一次回答率が高まる。

ア a
イ a、b
ウ a、c
エ c
 

正解の理由

FAQは、頻繁(ひんぱん)に寄せられる質問とそれに対する回答をまとめておき、利用者が自分で検索できる仕組みです。
(ITパスポート 令和2年 問49より)

利用者が問題を自己解決できるように支援する目的で設置します。
(ITパスポート 平成30年春 問41より)

a  FAQ(頻繁(ひんぱん)に寄せられる質問とそれに対する回答)と「ITサービスに関連する構成要素の情報」は関係ありません。改善は期待できません。

b  FAQ(頻繁(ひんぱん)に寄せられる質問とそれに対する回答)と「要員候補の業務経歴」は関係ありません。改善は期待できません。

c  利用者が問題を自己解決できる機会が増えます。FAQのデータベース化で「利用者からの問合せに対する一次回答率が高まる。」ことが期待できます。

よって、適切なのは だけで、正解は  です。

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問50 令和5年 問52

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