令和7年 問10
生成AIにおいて、もっともらしいが事実とは異なる内容が出力されることを表す用語として、最も適切なものはどれか。
解説(令和7年 問10)
- シラバス:Ver.6.2
- 出題分野:ビジネスインダストリ
- 過去問題(公開)出題頻度:ほぼ必ず出た
- キーワード:ハルシネーション
ハルシネーション
AIが事実とは異なる情報を生成する現象のことです。
ア エコーチェンバー

エコーチェンバーとは、SNSなどにおいて、同じような興味関心、価値観をもつユーザー同士でフォローしあった結果、自分が意見を発信した際に、同じような意見(自分に都合がいい意見)がばかりが返ってくる現象を指します。
「もっともらしいが事実とは異なる内容が出力されること」ではありません。
イ シンギュラリティ
シンギュラリティ(Singularity:技術的特異点)とは、 人工知能(AI)が、人間の知能を超える転換点を指す言葉です。
「もっともらしいが事実とは異なる内容が出力されること」ではありません。
ウ ディープフェイク
ディープフェイクとは、AIの技術を悪用し、実際の映像、音声、画像に偽の情報を組み込み、あたかも本物のように製作することや、そのようにして作られた映像、音声、画像を指します。
「もっともらしいが事実とは異なる内容が出力されること」ではありません。
エ ハルシネーション
「生成AIにおいて、もっともらしいが事実とは異なる内容が出力される」とあるので、事実とは異なる情報を生成する現象である、ハルシネーションが適切です。
よって、正解は エ です。
令和7年 問11
スマートファクトリーにおいても使用されている、 FMS(Flexible ManufacturingSystem)に関する記述として、最も適切なものはどれか。
解説(令和7年 問11)
- シラバス:Ver.3.0以前
- 出題分野:ビジネスインダストリ
- 過去問題(公開)出題頻度:ほぼ必ず出た
- キーワード:FMS
FMS(Flexible Manufacturing System:フレキシブル生産システム)
NC工作機械,自動搬送装置,倉庫などを有機的に結合し,コンピユータで集中管理することで多品種少量生産に対応できる生産の自動化を実現するシステムです。
ア 技術革新を効果的に自社の経営に取り入れることによって、企業の成長を図る。
「技術革新を効果的に自社の経営に取り入れる」とあるので、MOTに関する記述です。
Management(経営)
Of
Technology(技術)
MOTは、技術に立脚する事業を行う組織が、技術がもつ可能性を見極めてイノベーションを創出し、経済的価値の最大化を目指す経営の考え方のことです。
(ITパスポート 平成31年春 問14より)
イ 生産工程の各段階で、原材料から完成製品までの資材の流れを適時・適量に管理する。
「資材の流れを適時・適量に管理する。」とあるので、MRPに関する記述です。
Material(材料)
Requirements(所要)
Planning(計画)

MRPは、製品の生産計画に合わせて、必要な部品や原材料の所要量を計算し、製品の生産日程に合わせて、最適な調達日程を決める手法のことです。
ウ 生産時に必要となる部品などを必要な分だけ供給することによって、生産リードタイムを短縮する。
「生産時に必要となる部品などを必要な分だけ供給する」とあるので、JITの記述です。
Just(ちょうど)
In
Time(間に合って)
JIT生産方式は、工程間の仕掛品や在庫を削減するために、必要なものを必要なときに必要な数量だけ後工程に供給することを目的として、全ての工程が後工程からの指示や要求に従って生産する方式です。
(ITパスポート 平成25年秋 問25より)
エ 複数の工作機械や産業用ロボットなどを有機的に結合し、生産プロセス全体を統括的に制御・管理する。
「複数の工作機械や産業用ロボットなどを有機的に結合」とあるので、 FMSに関する記述として、最も適切です。
よって、正解は エ です。
令和7年 問19
仮想環境を用いた技術であるAR又はVRの活用事例のうち、 VRの活用事例として、最も適切なものはどれか。
解説(令和7年 問19)
- シラバス:Ver.6.3
- 出題分野:ビジネスインダストリ
- 過去問題(公開)出題頻度:ほぼ必ず出た
- キーワード:AR、VR、VRゴーグル
AR(拡張現実)
Augmented(拡張)
Reality(現実)
実際の環境を捉えているカメラ映像(現実の映像)などに、コンピュータが作り出す情報(仮想の情報)を重ね合わせて表示することによって、拡張された現実の環境を体感できる技術です。
(ITパスポート 平成28年春 問100より)
VR(バーチャルリアリティ)
Virtual(仮想の)
Reality(現実)
バーチャルリアリティは、コンピュータ上に仮想的な世界を作り出し、実際にその空間にいるような体験をさせる技術です。
VRゴーグル
VRゴーグルを装着すると、映像が頭を動かした方向に合わせて見えるため、限りなく現実に近い世界に入り込むような感覚を得られます。
VRゴーグルを装着して機器の取扱いや作業の訓練を行なうなど、製造、建設、医療などさまざまな分野で活用されています。
ア 顔を覆うように頭部にゴーグルを装着し、そのゴーグル内に投影された仮想空間に広がる火災や地震の映像を見ながら避難方法をイメージすることによって、防災訓練が行える。
「頭部にゴーグル」「仮想空間に広がる火災や地震の映像を見ながら避難方法をイメージ」とあるので、VRの活用事例です。
イ 家具をオンラインで購入するときに、スマートフォンのカメラを通して画面に映っている現実の自分の部屋に、購入したい家具をリアルタイムに重ねて試し置きできる。
「オンライン」「現実の自分の部屋に、購入したい家具をリアルタイムに重ねて」とあるので、ARの活用事例です。
ウ 史跡などにスマートフォンを向けることによって、昔あった建物の画像や説明情報が現実の風景と重なって画面に表示される。
「昔あった建物の画像や説明情報が現実の風景と重なって画面に表示される。」とあるので、ARの活用事例です。
エ 図鑑にスマートフォンをかざすことによって、図鑑の絵や写真に重なって生物の動画が見られる。
「図鑑の絵や写真に重なって生物の動画が見られる。」とあるので、ARの活用事例です。
よって、正解は ア です。
令和7年 問21
基本的な機能やサービスは無償で提供し、追加の機能やサービスを有償で提供することで利益を上げるビジネスモデルを表す用語として、最も適切なものはどれか。
解説(令和7年 問21)
- シラバス:Ver.5.0
- 出題分野:ビジネスインダストリ
- 過去問題(公開)出題頻度:ほぼ必ず出た
- キーワード:フリーミアム
フリーミアム
基本的なサービスや製品を無料で提供し、高度な機能や特別な機能については料金を課金するビジネスモデルです。
(基本情報 平成30年秋午前 問73より)
ア フリーウェア
フリーウェアは、無料で利用できるソフトウェアです。
イ フリーミアム
「基本的な機能やサービスは無償で提供」「追加の機能やサービスを有償」「ビジネスモデル」とあるので、フリーミアムが適切です。
ウ フリーライド
必要なコストを負担せずに、他の企業(または個人)を利用して不当に利益を得ることです。
エ フリーランス
企業など組織や団体に属さず、個人で仕事を請け負う人や働き方を指します。
よって、正解は イ です。
令和7年 問25
ブロックチェーンを適用した事例として、最も適切なものはどれか。
解説(令和7年 問25)
- シラバス:Ver.3.0以前
- 出題分野:ビジネスインダストリ
- 過去問題(公開)出題頻度:時々出た
- キーワード:ブロックチェーンの活用
ブロックチェーン
複数の取引記録をまとめたデータを順次作成するときに、そのデータに直前のデータのハッシュ値を埋め込むことによって、データを相互に関連付け、取引記録を矛盾なく改ざんすることを困難にすることで、データの信頼性を高める技術です。
(ITパスポート 令和元年 問59より)
ブロックチェーンは、改ざんすることを困難にすることで、データの信頼性を高める技術です。
選択肢ある各事例の目的が、ブロックチェーンの特徴を活かせるかどうか、一つ一つ確認します。
ア 証券会社が、取引の改ざんや不整合の発生を防止することを目的として、従来の社債に代わり電子的手段を用いたデジタル社債を発行した。
「取引の改ざんや不整合の発生を防止することを目的として」は、ブロックチェーンの特徴と一致します。正解です。
イ 商品先物取引所を運営する認可法人が、取引量を拡大することを目的として、現在およそ1秒以上要している注文受付の応答時間を、 1秒未満に改善した。
「取引量を拡大することを目的として、」は、ブロックチェーンの特徴と合いません。
ウ ビジネス路線を中心に運航する航空会社が、顧客の利便性向上と競合他社に対する競争力強化を目的として、出発1時間前まで何回でも予約の変更を可能とする新しいサービスを開始した。
「顧客の利便性向上と競合他社に対する競争力強化を目的として」は、ブロックチェーンの特徴と合いません。
エ 服飾雑貨製造会社が、自社の商品企画に活用することを目的として、過去の全ての自社商品に関する大量の画像及び社内会議の音声データをデータベースに保存し、従業員がいつでも検索できるようにした。
「自社の商品企画に活用することを目的として、」は、ブロックチェーンの特徴と合いません。
よって、正解は ア です。
令和7年 問28
生成AIに関する記述として、最も適切なものはどれか。
解説(令和7年 問28)
- シラバス:Ver.6.2
- 出題分野:ビジネスインダストリ
- 過去問題(公開)出題頻度:ほぼ必ず出た
- キーワード:生成AI
生成AI
AI(人工知能)を使って新しいデータを生成する技術のことです。生成AIは、入力された大量のデータを学習し、人間が作ったように自然な文章、音声、画像などを出力します。
ア 一切の学習を必要とせずに、新しいコンテンツを生成する。
「一切の学習を必要とせずに」とあるので、生成AIの記述でありません。生成AIは、入力された大量のデータを学習します。
イ 過去のデータから項目間の相関などを学習したモデルを用いて、現在のデータから将来の値を予測して出力する。
「学習したモデルを用いて、現在のデータから将来の値を予測」とあるので、機械学習の予測モデルに関する記述です。
ウ 作成したシナリオに基づいて動作するソフトウェアロボッ卜によって、業務を自動化する。
「ソフトウェアロボッ卜によって、業務を自動化」とあるので、RPAの記述です。
Robotic(ロボットによる)
Process(過程)
Automation(自動化)

RPAは、人間が行っていた定型的な事務作業を、ソフトウェアのロボットに代替させることによって、自動化や効率化を図る手段です。
(ITパスポート 令和2年 問29より)
エ 自然言語で指示された内容に従って、事前に学習したデータを基に、新しいコンテンツを生成する。
「事前に学習したデータを基に、新しいコンテンツを生成する。」とあるので、生成AIに関する記述です。
自然言語は、私たちが使っている言葉のことです。
よって、正解は エ です。
令和7年 問33
自動運転の水準は、 一般的に“レベル1”から“レベル5”に分けられている。“条件付運転自動化”と呼ばれる“レベル3”が示す自動運転の水準に関する記述として、最も適切なものはどれか。
解説(令和7年 問33)
- シラバス:Ver.6.3
- 出題分野:ビジネスインダストリ
- 過去問題(公開)出題頻度:ほぼ必ず出た
- キーワード:自動運転レベル
自動運転レベルとは、「どこまで自動化が成されているのか」を0~5まで6段階で表した指標です。
数字が大きいほど、運転をシステムに任せる度合いが高くなります。
システムによる監視 | レベル5 | 完全自動運転 |
レベル4 | 特定条件下での完全自動運転 | |
レベル3 | 条件付自動運転 | |
人間による監視 | レベル2 | 特定条件下での自動運転 |
レベル1 | 運転支援 |
自動運転レベルの各段階を覚えていた場合
一つ一つ、選択肢の内容と自動運転レベルを比較して解きます。
ア 運転の主体はシステムであり、人聞が運転する必要はないが、システムによる自動運転の継続が難しい場合は、人聞が運転しなければならない。
「システムによる自動運転の継続が難しい場合は、人聞が運転しなければならない。」とあるので、条件付き自動運転であるレベル3です
イ 運転の主体はシステムであり、人聞が運転する必要はないので、ハンドルやペダルなどの運転装置は不要だが、自動運転できる地域は限られる。
「ハンドルやペダルなどの運転装置は不要だが、自動運転できる地域は限られる。」とあるので、特定条件下での完全自動運転であるレベル4です。
ウ 運転の主体は人間であり、のように、ハンドルと加減速の操作をシステムが支援する。
「高速道路で車線を維持しながら前の自動車に付いて走る機能のように」とあるので、特定条件下での自動運転であるレベル2です。
エ 運転の主体は人間であり、自動ブレーキや急発進防止システムのように、前方又は後方の状況によって、システムが運転の一部を支援する。
「前方又は後方の状況によって、システムが運転の一部を支援する。」とあるので、運転支援であるレベル1です。
よって、正解は ア です。
自動運転レベルの詳細を覚えていなかった場合
選択肢同士の内容を比較して、運転レベルが3番目に高いものを選びます。
ア と イ は、運転の主体がシステムで、ウ と エ は、運転の主体が人間です。
システムによる監視 | レベル 高 | ア イ | どちらか 下から3番目 |
人間による監視 | レベル 低 | ウ エ |
ア は「自動運転の継続が難しい場合は、人聞が運転しなければならない」とあり、イ は「ハンドルやペダルなどの運転装置は不要」とあるので、ア の方が自動運転レベルが低いです。
システムによる監視 | レベル 高 | イ | |
ア | 下から3番目 | ||
人間による監視 | レベル 低 | ウ エ |
よって、正解は ア です。
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