技術戦略マネジメント-令和2年

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令和2年 問3

技術経営における新事業創出のプロセスを、研究、開発、事業化、産業化の四つに分類したとき、事業化から産業化を達成し、企業の業績に貢献するためには、新市場の立上げや競合製品の登場などの障壁がある。この障壁を意味する用語として、最も適切なものはどれか。

ア 囚人のジレンマ
イ ダーウィンの海
ウ ファイアウォ-ル
エ ファイブフォース
 

正解の理由

技術経営(MOT)は、技術に立脚する事業を行う組織が、技術がもつ可能性を見極めてイノベーションを創出し、経済的価値の最大化を目指す経営の考え方のことです。

技術経営における新事業創出のプロセスは、「研究」→「開発」→「事業化」→「産業化」の四つに分類でき、それぞれの段階に間に、「魔の川」、「死の谷」、「ダーウィンの海」と呼ぶ障壁があります。

ダーウィンの海は、産業化(顧客に受け入れられること)への障壁(関門)です。

問題文に「事業化から産業化」「障壁」とあるので、ダーウィンの海の説明です。

ダーウィンの海の説明(ストラテジ系技術戦略マネジメント13.技術開発戦略の立案・技術開発計画)

よって、正解は  です。

不正解の理由

 囚人のジレンマは、経営戦略などを考える場合に活用されるモデルです。

囚人のジレンマは、お互いに協力すると、よい結果が得られることがわかっていても、個人の利益を最大にすることを求めて、お互いに協力しないことを選んでしまうジレンマです。

 ファイアウォールは、ネットワークにおいて、外部からの不正アクセスを防ぐために内部ネットワークと外部ネットワークの聞に置かれるしくみです。
(ITパスポート 平成22年春 問68より)

 ファイブフォースは、経営分析の手法です。

ファイブフォース分析は、市場内の競合他社と顧客を含めた外部環境を調査し、自社の収益増加や新規参入の見込みを分析する際に用います。

競争要因となる 5 つの要素(業界内の競合、代替品の脅威、新規参入者の脅威、買い手の交渉力、売り手の交渉力)を分析します。

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問2 令和2年 問4

令和2年 問35

ある企業が、フィンテックを活用した新サービスを実現するためのプログラムを開発しようとしている。そこで、デザイナ、プログラマなどを集めてチームを編成し、数日を掛けて集中的にプログラム開発作業に取り組み、その成果を競い合うイベントを企画した。このようなイベン卜を表す用語として、最も適切なものはどれか。

ア ウォークスルー
イ ゲーミフィケーション
ウ ハッカソン
エ ブレーンス卜ーミング
 

正解の理由

ハッカソンは、特定の目的の達成や課題の解決をテーマとして、ソフトウェアの開発者や企画者などが短期集中的にアイディアを出し合い、ソフトウェアの開発などの共同作業を行い、成果を競い合うイベントです。

次の目的で行われます。

・新規事業の創出
・エンジニアのコミュニティ形成
・IT人材の育成

問題文に、「プログラム開発作業に取り組み、その成果を競い合うイベント」とあるので、ハッカソンが適切です。

よって、正解は  です。

不正解の理由

 ウォークスルーは、ソフトウェアやシステム開発において、成果物の品質をチェックする作業の一つです。

ウォークスルーは、設計上の誤りを早期に発見することを目的として、仕様書やソースコードといった成果物について、作成者を含めた複数人で、記述されたシステムやソフトウエアの振る舞いを机上でシミュレートして、問題点を発見する手法です。
(応用情報 令和4年秋午前 問46より)

 ゲーミフィケーションとは、ゲームの要素を、ゲーム以外の分野に応用することを指します。

例えば、ゲーミフィケーションとは、「ポイン卜」「バッジ」などのアイテムの獲得や「レベルアップ」といったゲームの要素を駆使して、ユーザーのサービス・商品の利用や、従業員の自発的な行動を動機付けることです。
(ITパスポート 平成31年春 問33より)

社会課題の解決、マーケティング、企業経営など、多くの分野で活用されています。

 ブレーンス卜ーミングは、 自由なアイデアをたくさん生み出すための手法の一つです。

ブレーンス卜ーミングは、 会議の参加者に自由にアイディアを出させ、出されたアイディアに批判や評価を加えないようにするのが特徴です。
(ITパスポート 平成30年春 問20より)

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問34 令和2年 問36

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