問題(令和7年 問23)
コーポレートガバナンスの強化に有効な施策だけを全て挙げたものはどれか。
- 株式公開買付けによる企業の買収
- 執行役員制度の導入による経営と執行の分離
- 独立性の高い社外取締役の選任
解説(令和7年 問23)
- シラバス:Ver.3.0以前
- 出題分野: 法務
- 過去問題(公開)出題頻度:時々出た
- キーワード:コーポレートガバナンス
コーポレートガバナンス
企業経営の透明性を確保するために,企業は誰のために経営を行っているか, トップマネジメントの構造はどうなっているか,組織内部に自浄能力をもっているかなどの視点で,企業活動を監督・監視する仕組みです。
(基本情報 平成28年春午前 問75)
コーポレートガバナンスの目的に照らし合わせて、a ~ c を一つ一つ確認します。
a.株式公開買付けによる企業の買収
株式公開買付け(TOB)は、経営権の取得や資本参加を目的として、買い取りたい株数、価格、期限などを公告して不特定多数の株主から株式市場外で株式を買い集めることです。
(ITパスポート 平成26年秋 問8より)
企業を買収(株式を取得し、企業の経営権や事業を買い取ること)しても、企業経営の透明性を高めることに直接つながりません。
b.執行役員制度の導入による経営と執行の分離
執行役員制度は、企業経営における監督と執行の分離を目的とした制度です。
取締役は経営全体を見渡す視点を持つことができ、よりよい経営判断を下すことが可能となります。一方、執行役員は具体的な業務遂行に専念することができます。経営の健全性や透明性の向上し、コーポレートガバナンスの強化に有効です。
c.独立性の高い社外取締役の選任
社外取締役は、社内に利害関係のない立場から、経営陣による企業の経営について監督を行うことや、企業の持続的な成長を促し中長期的な企業価値の向上を図る観点から助言を行います。
独立性の高いことで、社内のしがらみや利害関係にとらわれず、経営を監視することができ、コーポレートガバナンスの強化に有効です。
コーポレートガバナンスの強化に有効なのは、b と c なので、正解は ウ です。
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