令和3年 問14
ソフトウェアライフサイクルを、企画プロセス、要件定義プロセス、開発プロセス、運用プロセスに分けるとき、システム化計画を踏まえて、利用者及び他の利害関係者が必要とするシステムの機能を明確にし、合意を形成するプロセスはどれか。
正解の理由(令和3年 問14)
要件定義プロセスは、新たに構築する業務、システムの仕様、及びシステム化の範囲と機能を明確にし、それらをシステム取得者側の利害関係者間で合意するプロセスです。
(ITパスポート 平成21年春 問25より)
問題に「利用者及び他の利害関係者が必要とするシステムの機能を明確にし、合意を形成するプロセス」とあるので、要件定義プロセスです。
よって、正解は イ です。
不正解の理由(令和3年 問14)
ア 企画プロセスは、経営・事業の目的、目標を達成するために必要なシステムに関する要件の集合とシステム化の方針、及び、システムを実現するための実施計画を得るプロセスです。
ウ 開発プロセスは、要件プロセスでの要件を新たに開発するシステムへの要件にブレークダウン(再定義)して、システム、ソフトウェアの設計を行い、設計に従ったプログラムの作成、テストを行うプロセスです。
エ 運用プロセスは、完成したシステムが意図した運用環境で安定稼働させるプロセスです。
令和3年 問22
業務パッケージを活用したシステム化を検討している。情報システムのライフサイクルを、システム化計画プロセス、要件定義プロセス、開発プロセス、保守プロセスに分けたとき、システム化計画プロセスで実施する作業として、最も適切なものはどれか。
正解の理由(令和3年 問22)
業務パッケージは、財務・会計などの業務について、様々な業界や企業に対応できるような、標準的な機能のソフトウェアのセットで、市販されている出来合いの製品です。
システム化計画プロセスは、システム化構想を具現化するための、システム化計画及びプロジェクト計画を具体化し、利害関係者の合意を得るプロセスです。
システム化する機能、開発スケジュール及び費用と効果を明らかにします。
(ITパスポート 平成29年春 問19より)
ア 「機能、性能、価格などの観点から業務パッケージを評価する。」とあるので、システム化計画プロセスの作業です。
よって、正解は ア です。
不正解の理由(令和3年 問22)
イ 「業務パッケージの標準機能だけでは実現できないので、追加開発が必要なシステム機能の範囲を決定する。」とあるので、要件定義プロセスの作業です。
要件定義プロセスは、新たに構築する業務、システムの仕様、及びシステム化の範囲と機能を明確にし、それらをシステム取得者側の利害関係者間で合意するプロセスです。
(ITパスポート 平成21年春 問25より)
ウ 「システム運用において発生した障害に関する分析、対応を行う。」とあるので、保守プロセスの作業です。
保守プロセスは、障害への対応、性能の改善などを行うために、納入後のシステムやソフトウエアを修正すること、又は変更された環境に適合させるプロセスです。
エ 「システム機能を実現するために必要なパラメタを業務パッケージに設定する。」とあるので、開発プロセスの作業です。
開発プロセスは、要件プロセスでの要件を新たに開発するシステムへの要件にブレークダウン(再定義)して、システム、ソフトウェアの設計を行い、設計に従ったプログラムの作成、テストを行うプロセスです。
令和3年 問33
コンピュータシステム開発の外部への発注において、発注金額の確定後に請負契約を締結した。契約後、支払までに発注側と受注側の間で交わされる書類の組合せのうち、適切なものはどれか。ここで、契約内容の変更はないものとする。
正解の理由(令和3年 問33)
提案書は、ベンダ企業が、RFP を基に検討したシステム構成、開発手法などの内容を依頼元に対して提案するために作成する文書です。
見積書は、システムの開発、運用、保守などにかかる費用を示す文書であり、取引先の選定や発注内容の確認にとって重要です。
納品書は、受注した商品やサービスを納品したことを示す文書です。
検収書は、商品やサービスが納品されたものが、発注した内容と相違なかったと、発注者が証明する書類です。
請求書は、代金を請求する書類です。
契約後の書類なので、提案書、見積書は適切でありません。
よって、正解は ウ です。
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