ITパスポート試験 シラバス6にあるテクノロジ系の新出用語をまとめて解説します。
いち早く、新出用語を覚えたい方にお勧めです。
基礎理論
仮説検定
Ver.6.0
仮説検定は、母集団に関するある仮説が統計学的に成り立つか否かを、標本のデータを用いて判断することです。
導き出したい結論が正しいと判断するときに、導き出したい結論とは逆の仮説(帰無仮説)を仮定して、この仮説が正しいとは言えないことを証明することで、導き出したい結論が正しいとします。
(総務省統計局解説より)
名義尺度
Ver.6.0
名義尺度は、順序や大小がないデータです。
例えば、国籍、男女、血液型などです。
順序尺度
Ver.6.0
順序尺度は、何らかの順序が明確なデータです。
例えば、テストの順位、検定試験の級などです。
間隔尺度
Ver.6.0
間隔尺度は、その数値やその間隔には共通認識がありますが、ある値を別の値で割っても意味をなさないデータです。
例えば、時刻、気温などです。
比例尺度
Ver.6.0
比例尺度は、ある値と別の値の程度を比によって表すことができるデータです。
例えば、経過時間、速度、年齢、体重などです。
グラフ理論
Ver.6.0
グラフ理論は、インターネットでの検索や最短所要時間の経路の検索など、ネットワークに関する基礎理論の1つです。
モノとモノのつながりを、グラフ(点および辺からなる抽象的な幾何学図形)に記述し、解析します。
頂点(ノード)
Ver.6.0
ドットや丸で表します。
辺(エッジ)
Ver.6.0
ノード間の接続が、エッジです。
有向グラフ
Ver.6.0
有向グラフは、辺に向きがあるグラフです。
無向グラフ
Ver.6.0
無向グラフは、辺に向きがないグラフです。
国際単位系(SI)接頭語
Ver.6.0
国際単位系(SI)接頭語は、大きな数字や小さな数字を表すのに便利なように、単位の前につける文字です。
例えば、1000g(グラム)=1kg(キログラム)
普段、何気なく使っている「k(キロ)」が接頭語の一つです。
バックプロパゲーション
Ver.6.0
バックプロパゲーションは、ニューラルネットワークのトレーニング(調整)を効率よく行うアルゴリズムです。
ニューラルネットワークの出力と正解との誤差をもとに、出力側から入力側へとさかのぼって、ニューラルネットワークの重みとバイアスを最適化します。
次の記事に、「基礎理論」の重要な用語を、シラバスの項目にしたがって解説しています。
アルゴリズムとプログラミング
疑似言語
Ver.6.0
疑似言語は、アルゴリズムを表現するための擬似的なプログラム言語です。
式
Ver.6.0
式は、数量の事柄や関係を数学の+、-、=等の記号を用いて表現したものです。
条件式
Ver.6.0
条件式は、値や式の比較や論理演算を組み合わせた式です。
計算結果は、真(true)または偽(false)となります。
プログラムの分岐の条件などに用いられます。
演算子
Ver.6.0
演算子は、足し算や掛け算などの計算、値の大小を比べるときに使われる記号のことです。
代入
Ver.6.0
代入は、変数に値を入れることです。
注釈
Ver.6.0
注釈は、プログラムのソースコードの内容の補足・説明・解説のことです。
入出力
Ver.6.0
入力の例として、キーボードによる数字や文字の入力があります。
出力の例としては、コンソール画面への表示があります。
手続
Ver.6.0
手続は、複数の処理を一つにまとめたものです。
プログラム言語によっては、関数とも呼ばれます。
関数
Ver.6.0
関数は、ある値(引数)を渡すと、一定の処理がされて結果が返ってくる機能です。
引数
Ver.6.0
引数は、関数などに受け渡す値です。
関数は、受け渡された値を使って処理を行い、結果となる値を返します。
戻り値
Ver.6.0
戻り値は、関数などが処理を終了し、呼び出し元に対して渡す値です。
データ型
Ver.6.0
データ型は、普段、人が使っているデータ(数字、文字など)をパソコンに記録できる値に変換する仕組みです。
整数型、実数型、論理型、文字型などがあります。
各データ型には長所・短所があり、効率的なプログラムを組むためには、使い分ける必要があります。
整数型
Ver.6.0
整数型は、整数を格納します。
整数型は、2の補数表示を使用すると、8ビットでは-128~127が扱えます。
実数型
Ver.6.0
実数型は、実数を格納する変数の型です。
小数を表現できます。
また、表現できる数字の範囲が、整数型より広いです。
論理型
Ver.6.0
論理型は、ブール値(論理値)を格納する変数の型です。
真(true)か偽(false)のどちらかの値が入ります。
文字型
Ver.6.0
文字型は、文字の値を格納する変数の型です。
線形探索法
Ver.6.0
線形探索法は、データ列の先頭から順番にキーと比較していく探索方法です。
配列上に不規則に並んだ多数のデータの中から、特定のデータを探し出すのに適したアルゴリズムです。
(ソフト開発 平成19年春午前 問13より)
2分探索法
Ver.6.0
2分探索法は、データをあらかじめ決められた順番(例えば、小さい順、大きい順、五十音順など)にならべておき、探索の対象を半分ずつ狭めながらキーと比較していく探索方法です。
選択ソート
Ver.6.0
選択ソートは、データ中の最小値(もしくは最大値)を求め、次にそれを除いた部分の中から最小値を求める。この操作を繰り返していく方法です。
(基本情報 平成30年秋午前 問6より)
バブルソート
Ver.6.0
バブルソートは、隣り合ったデータの比較と入替えを繰り返すことによって、小さな値のデータを次第に端の方に移していく方法です。
(基本情報 平成30年秋午前 問6より)
クイックソート
Ver.6.0
クイックソートは、適当な基準値を選び、それより小さな値のグループと大きな値のグループにデータを分割する、同様にして、グループの中で基準値を選び、それぞれのグループを分割する。との操作を繰り返していく方法です。
(基本情報 平成30年秋午前 問6より)
C
Ver.6.0
C言語は、UNIXを開発するために設計されたシステム記述向きのプログラミング言語です。
プログラムをすべて機械語に変換してから実行するコンパイラ方式です。
Fortran
Ver.6.0
Fortran(フォートラン)は、科学技術計算向けに開発された言語です。
(ITパスポート 平成22年秋 問54より)
Java
Ver.6.0
Java(ジャバ)は、コンビュータの機種やOSに依存しないソフトウェアが開発できる、オブジェクト指向型の言語です。
(ITパスポート 平成22年秋 問54より)
OSSです。
C++
Ver.6.0
C++(シープラスプラス)は、C言語を拡張させたオブジェクト指向のプログラミング言語です。
C言語と互換性があるため、C言語と同時に使用することができます。
Python
Ver.6.0
Python(パイソン)は、アプリケーションの開発、人工知能、データ解析など幅広い分野で使用されている言語です。
次の特徴が有ります。
- 豊富なライブラリ
- インタプリター言語
- スクリプト言語
- オブジェクト指向
OSSです。
JavaScript
Ver.6.0
JavaScript(ジャバスクリプト)は、ブラウザで動作する処理内容を記述するスクリプト言語注)です。
(ITパスポート 平成24年春 問67より)
注)プログラムを書いて実行するのが比較的容易な言語(大雑把な説明)
次のような、JavaScriptの利用例が試験に出ています。
”入力データの検査”は、HTMLだけでは実現できません。JavaScriptを使うことによってブラウザ側で実現可能になります。
(応用情報 平成22年春午前 問7より)
R
Ver.6.0
R言語は、統計解析向けのプログラミング言語です。
データの解析からグラフへの出力を行うことに優れ、人工知能(AI)領域においても注目されています。
OSSです。
コーディング標準
Ver.6.0
コーディング標準は、ソフトウェア開発に関わるエンジニア、プログラマがコンピュータプログラムのソースコードを記述する際に求められる、コードの書き方や形式に関する決まりです。
可読性を高める(コードを読みやすくする)ことによって、次のことを実現しようとしています。
①一定の品質の担保
②保守性の向上
③生産性の向上
字下げ(インデンテーション)
Ver.6.0
字下げは、プログラムの階層構造をわかりやすくするために行います。
ネストの深さ
Ver.6.0
ネストの深さは、プログラムの階層構造の数のことです。
浅いほうがいいです。
命名規則
Ver.6.0
命名規則は、プログラミングにおいて、変数名など識別名をつける際のルールです。
プログラム構造
Ver.6.0
プログラム構造は、プログラムの命令が実行される流れを定めたものです。
モジュール分割
Ver.6.0
モジュール分割は、プログラムを設計する際に、全体を基準をもとに、いくつかの部品(モジュール)に分割することです。
モジュールは、特定の機能や構造の、扱いやすい大きさのプログラムのことです。
メインルーチン
Ver.6.0
メインルーチンは、プログラムの主な処理・メインの処理をおこないます。
メインルーチンがサブルーチンの呼び出します。
サブルーチン
Ver.6.0
サブルーチンは、特定の機能や処理の集合を指し、一般的には「関数」と呼ばれます。
メインの処理から呼び出されて処理を実行します。
サブルーチンは基本的に「引数」「戻り値」と呼ばれる値を持ちます。
ライブラリ
Ver.6.0
ある目的のための、汎用性の高い、複数のプログラムを他のプログラムから呼び出して利用できるように部品化したものです。
他のプログラムに機能を提供するコードの集まりで、ライブラリ単体では動作することはできません。
API
Ver.6.0
API(Application Programming Interface)
APIとは、アプリケーションの開発者が、他のハードウェアやソフトウェアの提供している機能を利用するためのプログラム上の手続きを定めた規約の集合のことです。
個々の開発者は規約に従って、自分でプログラムを作らず、機能を「呼び出す」だけで、その機能を利用したアプリケーションを作成することができます。
(総務省|平成28年版 情報通信白書|用語解説 (soumu.go.jp)より)
WebAPI
Ver.6.0
WebAPIとは、API利用者とAPI提供者のやり取りをウェブ上で実現したものです。
お互いのプログラミング言語が異なっても連携でき、また、Webブラウザでも利用可能です。
WebAPIによって、次のようなことが実現できます。
- 自社Webサイトで他社サイトの機能や情報を利用すること
- アプリケーションソフトからWeb上で公開されている機能や情報を利用すること
ローコード
Ver.6.0
ローコードとは、従来よりも少ないコード作成量で、アプリケーションやシステムを開発できるツール・手法です。
コードの記述が可能なため、汎用性や拡張性があります。
ノーコード
Ver.6.0
ノーコードは、コードの作成を必要としないで、アプリケーションやシステムを開発できるツール・手法です。
ツールに用意された部品(パーツ)やテンプレートで小さなアプリケーションを開発します。
データ記述言語
Ver.6.0
データ記述言語は、データの構造を記述するための言語です。
プログラムを作成するための言語ではありません。
JSON
Ver.6.0
JSON(JavaScript Object Notation)
JSONは、異なるプログラム言語で書かれたプログラム間でのデータのやり取りなどに用いられるデータ記述の仕様です。
JavaScript の言語仕様のうち、オブジェク トの表記法などの一部の仕様を基にして規定したものであって、「名前と値の組みの集まり 」と 「値の順序付きリスト」の二つの構造に基づいてオブジェクトを表現します。
(応用情報 平成31年春午前 問7より)
次の記事に、「アルゴリズムとプログラミング」の重要な用語を、シラバスの項目にしたがって解説しています。
コンピュータ構成要素
DDR3 SDRAM
Ver.6.0
DDR3 SDRAM(ディーディーアールスリー エスディーラム )
DDR3 SDRAMは、パソコンやサーバのメインメモリに利用される半導体メモリです。
クロック信号の立ち上がりと立ち下がりの両方に同期して、データを読み出します。
第3世代の規格です。
DDR4 SDRAM
Ver.6.0
DDR4 SDRAM(ディーディーアールフォー エスディーラム)
DDR4 SDRAMは、パソコンやサーバのメインメモリに利用される半導体メモリです。
クロック信号の立ち上がりと立ち下がりの両方に同期して、データを読み出します。
第4世代の規格です。
DDR3 SDRAMよりデータ転送能力が2倍あります。
DIMM
Ver.6.0
DIMM(Dual Inline Memory Module:ディム)
DIMMは、DDR SDRAMなどを搭載した、コンピュータの主記憶装置として利用される部品です。
ディスクトップPCなどに使われます。
SO-DIMM
Ver.6.0
SO-DIMM(small outline dual in-line memory module:エスオーディム)
SO-DIMMは、DIMMよりも基板のサイズが小さく、ノートPCなどに使われます。
煙センサ
Ver.6.0
煙センサは、煙を感知して電気信号を出力します。
DCモータ
Ver.6.0
DC モータは、直流電気を利用して回転運動を作り出します。
油圧シリンダ
Ver.6.0
油圧シリンダは、作動油の持つ流体動力(圧力×流量)を利用して,直線運動を作り出します。
小型であっても大きな動力を得ることができます。
空気圧シリンダ
Ver.6.0
空気圧シリンダは、圧縮空気により直線運動を行う機械部品です。
次の記事に、「コンピュータ構成要素」の重要な用語を、シラバスの項目にしたがって解説しています。
ソフトウェア
Chrome OS
Ver.6.0
Chrome OSは、Googleが提供している、Linuxをベースとしたオペレーティングシステム(OS)です。
次の記事に、「ソフトウェア」の重要な用語を、シラバスの項目にしたがって解説しています。
情報デザイン
デザインの原則
Ver.6.0
デザインの原則は、情報を正しくスピーディーに届けるための原則です。
近接、整列、反復、対比の4つの原則があります。
デザインの原則
「グループに分ける」 関係するものを集め、関係の薄いものとはスペースを開け距離をとるように配置することで、わかりやすいデザインになります。 | |
「きっちりと揃える」 文字や形の位置、大きさを揃えることで、直感的に情報の構成を理解できるようになります。 | |
「パターンでわかりやすく」 デザインに一貫したパターンがあることで、はじめて見る人でも内容を理解しやすくなります。 | |
「一番伝えたいこと」を強調 色や形、大きさなどで他のパーツよりも目立たせることで、目を留めてほしい部分を強調します。 |
シグニファイア
Ver.6.0
シグニファイアは、あるモノと人間との 関係を教えてくれるサインです。
「なにができるか」を教えてくれます。
構造化シナリオ法
Ver.6.0
構造化シナリオ法は、UXデザインの手法の1つです。
構造化シナリオ法では、ユーザーのニーズを「価値」と位置づけ、それを満たすシナリオを3つの階層分けて考え、アイデアを詳細化します。
構造化シナリオ法では、抽象度の高い概念を具体的な思考へと変化させていくように考えていきます。
インフォグラフィックス
Ver.6.0
インフォグラフィックは、情報やデータを図やイラストを用いることでわかりやすく表現することです。
インフォグラフィックは、情報を伝えたいことを一目で伝えることができます。
電車の路線図や標識などで使用されることが多いです。
人間中心設計
Ver.6.0
人間中心設計は、システムの使い方に焦点を当て、人間工学やユーザビリティの知識と技術を適用することにより、インタラクティブシステムをより使いやすくすることを目的とするシステム設計と開発へのアプローチです。
(『人間中心設計の国際規格ISO9241-210:2010のポイント』のP7より引用)
次の記事に、「情報デザイン」の重要な用語を、シラバスの項目にしたがって解説しています。
情報メディア
PCM
Ver.6.0
PCM(Pulse Code Modulation:パルス符号変調)
PCMは、音声などのアナログデータをディジタル化するために用いられる方式の一つです。
標本化、量子化、符号化の順に行います。
標本化:
アナログ信号から一定の周期で、信号の一部をパルスとして切り出すことです。
量子化:
標本化したパルスを整数などの離散値で近似的に表すことです。
符号化:
量子化したパルスを、2進符号に変換することです。
WAV
Ver.6.0
WAVは、音声データを記録するファイル形式の一つです。
Windowsでよく使われます
一般に、非圧縮で使われます
拡張子が「.wav」で、データサイズは大きいです。
AAC
Ver.6.0
AACは、音声データの圧縮方式のひとつです。
MP3の後継に当たります。
非可逆圧縮のファイル形式です。
拡張子は、.aac,.mp4などです。
ラスタデータ(ビットマップデータ)
Ver.6.0
ラスタデータは、画像を画素(Pixcel:細かな格子単位)に分割し、各画素の情報を保存することで画像を記録したデータです。
ベクタデータ
Ver.6.0
ベクタデータは、画像を図形としてとらえて、それを構成している直線や曲線などの要素に分解し、それぞれの図形要素の種類と座標点で記録したデータです。
BMP
Ver.6.0
BMPは、静止画をドットの集まりとして扱うデータ形式です。
非圧縮形式でデータ容量が大きいです。
TIFF
Ver.6.0
TIFFは、一つのファイルの中に複数のページが格納でき、各ページは印刷再現性を重視した高解像度のピットマップ画像です。
(応用情報 平成26年春午前 問24より)
データの先頭部分にタグと呼ばれる画像情報が付加され、この情報を元に表示されます。
解像度や色数にかかわらず保存することができ、可逆圧縮方式です。
EPS
Ver.6.0
EPSは、画像ファイルの保存形式の一つです。
PostScriptで記述された図版データを高品質に印刷することができます。
ベクターデータとビットマップデータの両方を含めることができます。
フレーム
Ver.6.0
静止画像が連続して再生されることによって、動画が動いているように見えます。
動画を構成する個々の静止画像がフレームです。
フレームレート
Ver.6.0
フレームレートは、動画において、単位時間あたりのフレーム数(静止画像の数)を意味します。
例えば、5fpsは1秒間に5枚の画像が表示され、30fpsは1秒間に30枚の画像が表示されることを表します。
H.264
Ver.6.0
H.264は、ワンセグやインターネットで用いられる動画データの圧縮符号化方式です。
H.265
Ver.6.0
H.265は、4K・8K対応の高画質の動画圧縮規格です。
H.265の圧縮効率は、H.264の約2倍です。
AVI
Ver.6.0
AVIは、Windows用の動画ファイル形式です。
MP4
Ver.6.0
MP4は、動画や音声などを記録するためのファイル形式の一つです。
ネット配信などに使われます。
ランレングス法
Ver.6.0
ランレングス法は、データの可逆圧縮のアルゴリズムです。
文字列中で同じ文字が繰り返される場合、繰返し部分をその反復回数と文字の組に置き換えて文字列を短くします。
ハフマン法
Ver.6.0
ハフマン法は、データの可逆圧縮のアルゴリズムです。
発生確率が分かっている記号群を符号化したとき、1記号当たりの平均符号長が最小になるように割り当てます。
ZipやJPEG、MP3など様々な圧縮形式の仕様の一部に採用されています。
加法混色
Ver.6.0
加法混色は、テレビやコンピューターのディスプレイなどで色を表現するときの方法です。
赤(Red)、緑(Green)、青(Blue)を組み合わせます。
色を重ねるごとに明るくなり、3つの色を重ねると白になります。
緑+青→シアン
青+赤→マゼンタ
赤+緑→イエロー
赤+緑+青→白
CMYK
Ver.6.0
CMYKは、印刷物の色を表現する方法です。
シアン(Cyan)、マゼンタ(Magenta)、イエロー(Yellow)にキープレート(Key plate=黒)を足した4色を使います。
減法混色
Ver.6.0
減法混色は、印刷物に用いられる色を表現する方法です。
シアン(Cyan)、マゼンタ(Magenta)、イエロー(Yellow)を組み合わせます。
色を重ねるごとに暗くなり、すべてを混ぜると理論上、黒になります。
マゼンタ+イエロー→赤
イエロー+シアン→緑
シアン+マゼンタ→青
シアン+マゼンタ+イエロー→黒(理論上)
dpi
Ver.6.0
dpi(dot per inch)
dpiは、スキャナやプリンタの解像度を表す単位です。
1インチあたりのドット数を示します。
ppi
Ver.6.0
ppi(pixels per inch)
ppiは、ディスプレイにおける解像度などを表す単位です。
1インチあたりの画素(ピクセル)数を示します。
ラスタ形式
Ver.6.0
ラスタ形式は、ペイント系ソフトウェアで用いられ、グラフィックスをピクセルと呼ばれる点の集まりとして扱う画像データの形式です。
(ITパスポート 平成25年秋 問61より)
ベクタ形式
Ver.6.0
ベクタ形式は、ドロー系ソフトウェアで用いられ、図形や線などを部品として、始点、方向、長さの要素によって描画していく画像データの形式です。
次の記事に、「情報メディア」の重要な用語を、シラバスの項目にしたがって解説しています。
データベース
キーバリューストア(KVS)
Ver.6.0
キーバリューストアは、一つのキーに対して一つの値をとる形でデータを格納します。
NoSQLの一つです。
値の型は定義されていないので、様々な型の値を格納することができます。
(応用情報 令和3年春午前 問28より)
ドキュメント指向データベース
Ver.6.0
ドキュメント指向データベースは、データ項目の値として階層構造のデータをJSONやXML形式で記述されたドキュメントとして格納します。
また、 ドキュメントに対しインデックスを作成することもできます。
NoSQLの一つです。
グラフ指向データベース
Ver.6.0
グラフ指向データベースは、ノード、リレーション、プロパティで構成され、ノード間をリレーションでつないで構造化します。
ノード及びリレーションはプロパティをもつことができます。
(応用情報 令和3年春午前 問28より)
NoSQLの一つです。
バックワードリカバリ(ロールバック)
Ver.6.0
バックワードリカバリは、何らかの理由で、トランザクションが正常に処理されなかったときに、更新前ジャーナルを用いて、トランザクション開始前の状態にデータベースを回復する操作です。
ポイント:実行した処理を取り消されます。また、記憶媒体が壊れていない場合に行われます。
フォワードリカバリ(ロールフォワード)
Ver.6.0
フォワードリカバリは、データベースが格納されている記憶媒体に故障が発生した場合、バックアップファイル、チェックポイント情報、更新後ログ情報を用いて、トランザクションの終了直後の状態にデータベースを回復する操作です。
次の記事に、「データベース」の重要な用語を、シラバスの項目にしたがって解説しています。
ネットワーク
VLAN
Ver.6.0
VLAN(Virtual LAN)
VLANは、ネットワーク技術における仮想化技術の1つです。
VLANでは、一つのLAN内に、物理的な接続形態とは別に、機器の仮想的なグループを設定します。
次の長所があります。
・VLAN 単位でブロードキャストの範囲を分けることで、不要なトラフィックや処理の範囲を小さくし、ネットワークの混雑を軽減できます。
・物理的に1つの大きなネットワークを、部署単位で効率よく運用できます。
・VLANのグループによってアクセスできるデータを制限したり、マルウェアなどのネットワーク経由の感染範囲を最小限にするなどセキュリティを向上できます。
WPS
Ver.6.0
WPS(Wi-Fi Protected Setup)
WPSとは、Wi-FiルーターとWi-Fi対応端末の接続の際に必要な、接続先や暗号化、認証などについての設定を簡単な操作で行えるようにする機能です。
OSI基本参照モデル
Ver.6.0
OSI基本参照モデルは、OSIにおける、通信を役割毎に7つの階層(下位の第 1層から上位の第 7 層まで)に分けたモデルです。
OSI(開放型システム間相互接続):
異なる機種のコンピュータ同士が通信するためのネットワークの設計方針
物理層
Ver.6.0
物理層は、OSI 参照モデルの第1層です。
物理層は、ケーブルコネクタ形状や電気信号などの物理的(または、ハードウェア的)な面を定めた層です。
データリンク層
Ver.6.0
データリンク層は、OSI 参照モデルの第2層です。
データリンク層は、直接つながっているノード(通信機器)間の信号の送受を定めた層です。
ネットワーク層
Ver.6.0
ネットワーク層は、OSI 参照モデルの第3層です。
ネットワーク層は、異なるネットワーク間の通信を定めた層です。
トランスポート層
Ver.6.0
トランスポート層は、OSI 参照モデルの第4層です。
トランスポート層は、データを確実に(誤りなく)アプリケーションに届けるための層です。
セション層
Ver.6.0
セション層は、OSI 参照モデルの第 5 層です。
セッション層は、通信状態の確立や解放を管理する層です。
プレゼンテーション層
Ver.6.0
プレゼンテーション層は、OSI 参照モデルの第 6 層です。
プレゼンテーション層は、アプリケーションが扱うデータ形式(文字コード、暗号化など)について定めた層です。
アプリケーション層
Ver.6.0
アプリケーション層は、OSI 参照モデルの第 7 層です。
アプリケーション層は、利用するアプリケーションの機能仕様や通信手順などを定めた層です。
ファイル転送、メールなどのデータのやり取りのルールです。
TCP/IP階層モデル
Ver.6.0
TCP/IPにおける、ネットワーク通信の役割を4つの階層に分類し、各層での機能を明らかに示したモデルです。
ネットワークインタフェース層
Ver.6.0
ネットワークインターフェース層は、同一ネットワーク上での通信、物理的なコネクタや電気信号の仕様など機器に関する決まり事が定められています。
インターネット層
Ver.6.0
インターネット層は、複数のネットワークを相互に接続したときの、機器間のデータ伝送について定められています。
トランスポート層
Ver.6.0
通信を行うプログラムの間でのデータ伝送について定められています。
アプリケーション層
Ver.6.0
個々のプログラムの間で、どのような形式や手順でデータをやり取りするか定められています。
次の記事に、「ネットワーク」の重要な用語を、シラバスの項目にしたがって解説しています。
セキュリティ
ファイルレスマルウェア
Ver.6.0
ファイルレスマルウェアは、マルウェアの実行ファイルをパソコンに作らず、不正なコードをレジストリに保存する等の⼿法を使うことで検知を回避する攻撃です。
MACアドレスフィルタリング
Ver.6.0
MACアドレスフィルタリングは、無線LANのセキュリティにおいて、アクセスポイン卜がPCなどの端末からの接続要求を受け取ったときに、接続を要求してきた端末固有の情報を基に接続制限を行う仕組みです。
(ITパスポート 令和3年 問85より)
問題をチェック! R3年 問85
暗号化アルゴリズム
Ver.6.0
暗号化は、情報を他人には知られないようにするため、データを見てもその内容がわからないように、定められた処理手順でデータを変えてしまうことです。
この定められた処理手順が、暗号化アルゴリズムです。
暗号化アルゴリズムの一つ、AES(エー・イー・エス)は、無線LANやファイル暗号化に利用されています。
次の記事に、「セキュリティ」の重要な用語を、シラバスの項目にしたがって解説しています。
まとめ
ここまで、ITパスポート試験 シラバス6にあるテクノロジ系の新出用語をまとめて解説しました。
なお、次の記事では、重要な用語(シラバス4、5、6の新出用語中心)を、シラバスの項目にしたがって解説しています。新出用語を一通り確認したら、新出用語と他の関連用語との違いなど、ご確認ください。
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