ITパスポート試験は難しくなったと言われるけど、合格率は下がっていません。

シラバス6以降のITパスポート試験の合格率(令和5年5月版)試験情報
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”知らない用語がたくさん出て、前より難しくなった。”って、みんな言っているよ。受けるのやめようかなぁ。

ちょっとまって! IPAの統計資料と過去(公開)問題で確かめてみようね。

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令和4年度の合格率は51.6% 令和3年度と同様

試験の主催者(IPA)が発表した令和4年度の受験者数と合格率をグラフにしました。

令和4年度ITパスポート試験受験者数と合格率

令和4年度の合格率の平均は、51.6%で、令和3年度(52.7%)とほぼ同等です。

”知らない用語がたくさん出て、前より難しくなった。”と、よく言われますが、統計データを見る限り、合格率は下がっていません。

2、3月の合格率の低下は、年度末の駆け込み受験の影響

2、3月に合格率が下がっていますが、最近に限ったことではありません。

多くの年で、年度末には受験者が急増し、合格率が下がっています。

年度末で、見切り発車的に受験するためと推測します。

令和4年3月も合格率が低下しましたが、その後回復しました。

4、5、6月の合格率が高いのは、準備が十分でない希望者が他の時期に受験をずらした結果

4、5、6月は受験者が極めて少なくなっています。

ちょうどシラバス6に切り替わって間もない時期でした。

準備が十分でない希望者が他の時期に受験をずらした結果、合格率が上がったものと考えられます。

決して、今より、問題が易しかったとは考えられません。

新しい用語・シラバスにない用語の問題が、5割近く出題 令和3年と同様

令和5年過去(公開)問題について調べました。

過去(公開)問題は、シラバスとの関係から次の3つにわけることができ、学習の目安になります。

以前からある用語の問題・・・過去問題にも多いため、比較的学習されやすい問題

新しい用語の問題・・・過去(公開)問題での出題例が少ないため、対策が手薄になりやすい問題です。

シラバスにない用語の問題・・・極めて出題例が少ないため、意識して対策する必要のある問題です。

新しい用語の問題やシラバスにない用語の問題が増えると、問題を難しく感じます。

そこで、令和4年と比較しました。

ストラテジ系は、新しい用語・シラバスにない用語の問題が増加

令和5年  ストラテジ系
問題の種類問題数( )は内訳前年との比較
以前からある用語の問題15問5問減少
新しい用語の問題13問(4.0 4問)
(5.0 9問)2問増加
(6.0 0問)
シラバスにない用語の問題7問2問増加

ストラテジ系は、新しい用語・シラバスにない用語の問題の割合が多くなりました。

マネジメント系は、以前からある問題の割合が少し増加

令和5年  マネジメント系
問題の種類問題数( )は内訳前年との比較
以前からある用語の問題16問3問増加
新しい用語の問題2問(4.0 2問)
(5.0 0問)4問減少
(6.0 0問)
シラバスにない用語の問題2問2問増加

マネジメント系は、以前からある用語の問題と新しい用語・シラバスにない用語の問題の割合に、ほとんど変化がありませんでした。

テクノロジ系は、以前からある問題が増加

令和5年  テクノロジ系
問題の種類問題数( )は内訳前年との比較
以前からある用語の問題24問3問増加
新しい用語の問題13問(4.0 5問)
(5.0 6問)2問減少
(6.0 2問)
シラバスにない用語の問題8問2問減少

テクノロジ系は、若干、以前からある問題の割合が多くなりました。

全体では、これまでと変わらない。新しい用語・シラバスにない用語の問題が、5割近く出題

分野別に見ると少し変化はありましたが、全体でみると、令和4年過去(公開)問題の傾向と変わっていません。

新しい用語・シラバスにない用語の問題が、5割近く出題されています。

新しい用語・シラバスにない用語を覚える学習と分野・項目別の過去問題演習(令和以降の問題)が大切

ITパスポート試験は難しくなったと言われますが、統計データや公開問題から見る限り、それほど大きな変化はありません。

これまで通り、新しい用語・シラバスにない用語を覚える学習分野・項目別の過去問題演習(令和以降の問題)が大切です。

分野・項目別学習の手順
  • STEP1
    参考書で基礎知識を覚える。
  • STEP2
    よく出る用語を覚える。
  • STEP3
    シラバス6、5、4の新しい用語を覚える。
  • STEP4
    分野別に過去問題(令和元年以降の公開問題)を解いて、不得意な分野をなくす。

さまざまな意見はありますが、”ITパスポート試験は、多くの人が合格をねらえる国家試験”であることは間違いないでしょう。

次の記事は、おすすめの学習手順です。

みちともが高校生に指導していた時のノウハウを少し紹介します。

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